富士通フロンティアーズ

昨年2年ぶり6度目のライスボウル制覇を果たした富士通フロンティアーズはタイトル防衛がかかる今シーズン、まさに王者にふさわしい戦いぶりを見せてきた。セミファイナル(エレコム神戸ファイニーズ戦)までの7試合でハーフタイムまでに大量得点を挙げ、ほぼ試合を決めてしまうという圧倒的な戦いが続いた。

先発2年目のクオーターバック(QB)高木翼はレギュラーシーズンでパスの成功率が73.7パーセント、タッチダウンパスはリーグ最多の13を数えた。一方で被インターセプトはわずかに1で、パサーとしてさらに磨きがかかった。

高木のターゲットとしてはNFLのインターナショナルコンバインに招待されたワイドレシーバー(WR)松井理己、サマジー・グラント、小梶恭平らがいる。地上戦ではパワーランナーのランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンが健在だ。

ディフェンスライン(DL)ジョー・マシス、ラインバッカー(LB)趙翔来、ディフェンスバック(DB)アルリワン・アディヤミらが固めるディフェンスも強く、今季で二桁失点を喫したのはわずかに3試合。それも、大量リードを奪った後に若手選手を投入したあとのもので、試合の前半はほとんど失点がない。

山本洋HCは「2連覇はかかっているが、我々のチームのスタンダード、あり方としては1試合1試合積み重ねていってその最終的な結果が優勝という称号をとれることだといつも言っている。決勝ではあるが、ひとつの試合ととらえてしっかりと準備をしていつもの自分たちのフットボールをきちっとやるというところにフォーカスをあてていきたい」をライスボウルに平常心で臨む心構えを述べた。

Frontiers’ Road to Rice Bowl

2022 Road to RICEBOWL 富士通フロンティアーズの軌跡

日時 試合結果 スタッツ ハイライト 見逃し配信 戦評
1 9月10日 富士通 49 vs 0 東京ガス 詳細  見る  見る 読む
2 9月24日 富士通 69 vs 21 otonari福岡 詳細  見る  見る 読む
3 10月9日 富士通 40 vs 7 アサヒ飲料 詳細  見る  見る 読む
4 10月22日 富士通 38 vs 7 エレコム神戸 詳細  見る  見る 読む
5 11月6日 富士通 21 vs 18 オービック 詳細  見る  見る 読む
QF 11月20日 富士通 53 vs 3 アサヒビール 詳細  見る  見る 読む
SF 12月12日 富士通 39 vs 21 エレコム神戸 詳細  見る  見る 読む

注目選手


高木翼|QB|#18

先発2年目でエースクオーターバック(QB)の座を不動のものとする。パスコントロールのいいポケットパサーだが、ここぞというときにはランでタッチダウンを狙う。レギュラーシーズンのパス成功率73.7%はリーグトップ(パス試投20回以上)を誇る。

トラショーン・ニクソン|RB|#2

サイズを生かしたパワーランでビッグゲインをするエースランニングバック(RB)。強靭な足腰に支えられるボディバランスにも優れ、並大抵のタックルでは倒れないランナーだ。オフェンスとディフェンスで計6回のAll-X League選出。今季はX1 Superのラッシング王になり、2018年に続き2度目のリーグMVPにも輝いた。

松井理己|WR|#85

2022年10月にロンドンで行われたNFLインターナショナルコンバインの40ヤード走で好タイムを記録。抜群のパスキャッチ力でQB高木のNo.1ターゲットになるワイドレシーバー(WR)だ。

ジョー・マシス|DL|#0

182センチ、118キロの巨漢ながらスピーディーな動きでOLを翻弄し、QBにプレッシャーをかけることのできるディフェンスライン(DL)。RBニクソン、WRサマジー・グラントとともに1月22日に行われるドリームボウルの全日本選抜チームの一次候補に選出されている。

林奎祐|DB|#29

ルーキーながらレギュラーシーズンでは2つのインターセプトをマークして存在感を示すディフェンスバック(DB)。ライスボウルトーナメント・クオーターファイナルで対戦したアサヒビールシルバースターのWR林雄太は実兄。

プロフィール

富士通フロンティアーズは富士通グループのアメリカンフットボール経験者が集まり、同好会として発足する。1985年、“アマチュアリズムで仕事もフットボールも日本一に”をスローガンに、日本アメリカンフットボール界の開拓者となる事を誓い「FRONTIERS」と命名し、日本社会人アメリカンフットボール協会2部リーグに加盟。以降、急速に力をつけ、創部3年目には社会人最高峰の1部リーグに昇格した。

2014年のシーズン創部30年目にして、6度目の出場となるJAPAN X BOWLで初めて勝利し、社会人日本一に。初出場となる日本選手権(RICE BOWL)でも学生王者を相手に勝利を納め、「日本一」の栄冠に輝いた。また、、2016年シーズンに2度目の日本一を達成すると、以降、2018年シーズンまで3連覇を達成。2019年シーズンには、それまでの実績をベースに、さらなる高みに上るべく、それまでチームを率いていた藤田ヘッドコーチが勇退し、山本ヘッドコーチ体制となる。新体制で迎えた2019年シーズン、史上最多タイの4連覇を達成。昨シーズンは惜しくも決勝で敗戦し、2021シーズンは王座奪還を目指す。

発足時のスローガンを体現すべく、所属する選手・スタッフは、仕事と競技の両立と、拠点である川崎市の「かわさきスポーツパートナー」として、地域貢献活動にも積極的に参加している。

カテゴリ 実業団
母体企業 富士通株式会社
オフィシャルスポンサー
創部/加盟 1985年/1986年
Xリーグリーグ戦通算成績
※1996年以降、X2以下除く
■レギュラーシーズン
149戦119勝28敗 2分
■ポストシーズン
34戦23勝11敗
※ポストシーズンはJXB(2021年度〜ライスボウル)、順位決定戦含む
日本社会人選手権出場/優勝 出場12回/優勝5回(2014/2016/2017/2018/2019)
ライスボウル出場/優勝 出場6【1】回/優勝6【1】回(2014/2016/2017/2018/2019/2021)※【 】内は2021年度から社会人対決の回数
チーム名の由来 日本のフットボール界の先駆者(フロンティア)になることを願って。
チームカラー FUJITSUレッド
公式サイト http://sports.jp.fujitsu.com/frontiers/
チームスローガン OVER
スローガンに込めた意味 過去のチーム過去の自分を、そして目の前の相手を超えて、日本一連覇を達成する。