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【X1 Super】2節連続の関西遠征もハンデにならず 王者富士通がエレコム神戸との首位攻防戦を制する

2022年10月23日(日) 08:58

22日(土)、MKタクシーフィールドエキスポでは、富士通フロンティアーズとエレコム神戸ファイニーズによるX1 Super第4節が行われた。富士通はこれまでにない2戦連続関西遠征となるもこれをハンデとせず、王者らしく38‐7の勝利で試合を締めくくった。

富士通の司令塔であるクオーターバック(QB)高木翼(上段写真右)は1プレー目から2試合ぶりに出場のワイドレシーバー(WR)松井理己へのパスを選び、成功させる。続けて、松井へ26ヤードパスを決め、一気に敵陣33ヤードまで進んだ。このままタッチダウンまで難なく進むかと思われたが、エレコム神戸のディフェンスライン(DL)糸井丈にQBサックを浴びて5ヤードのロスとなる。続くパス攻撃も阻まれ、先制点はキッカー(K)納所幸司の34ヤードフィールドゴールによる3点となった。

エレコム神戸の最初の攻撃は、QBデイビッド・ピンデルを中心に攻撃を進めるも、強靭な富士通ディフェンスによりスリー&アウトで終わる。攻守交代し、富士通はランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンを走らせた後、長く持ったパスプロテクションに支えられたQB高木からWR小梶恭平(中段写真右)へ68ヤードのパスが決まった。ゴールまで残り2ヤードとなり、RBニクソンのランでタッチダウン。

富士通の勢いはまだまだ止まらず、第1クオーター残り2分に差し掛かる中、ワイドレシーバー(WR)サマジー・グラントへの31ヤードパスでゴール前7ヤードに迫り、RB高口和起の中央ランでタッチダウン。17対0で第1クオーター終了となった。

第2クオーターに入ると、エレコム神戸QBピンデル(下段写真中央)が自ら14ヤード走り、初めて敵陣に進入する。しかし、敵陣34ヤードからK谷川堅斗が51ヤードのフィールドゴールに挑戦するも失敗となり、得点には至らなかった。

攻守交代後、富士通はWR松井への21ヤードパスを成功させ、ゴールまで残り25ヤードをRBニクソンが走り、タッチダウン。その後、守備陣がエレコム神戸にファーストダウン更新を許さない状況を続け、その流れに乗った攻撃陣がパス成功を重ねたのち、WRグラントへの25ヤードのオーバーショルダーパスでタッチダウン。前半は4本のタッチダウンと1本のトライを決め、31対0で終えた。

後半はエレコム神戸の攻撃から開始。WR内田大喜へのパスなどで徐々にボールを進めるも、富士通DL高橋怜太と宮川泰介によるQBサックで7ヤードのロスとなり、パントに追い込まれて攻守交代。富士通はWR小梶をターゲットにしたパスで何度もゲインを重ね、今試合チーム5本目のタッチダウンも小梶が決めた。その後の富士通は、QBを野沢研に代え、RB香川将成やWR木村和喜など、ルーキーによるゲインが続く。K納所が32ヤードのフィールドゴールにトライする場面もあったが、失敗となった。

最終クオーターに入ると、両者均衡した状態が続いた。だが、エレコムによる最後の攻撃が始まると、WR内田大喜や近藤天晴、藤井雄平、内田一康とパスを落とすことなくゲインを重ね、レッドゾーンまで迫った。そして、QBピンデルからWRデビン・フェルプスへの8ヤードパスが決まり、タッチダウン。試合残り34秒、執念の初得点となった。

38対7で4連勝となり、富士通の山本洋ヘッドコーチは「前半から自分たちが準備してきたことができたので、非常にいいゲーム展開で進められたと思う」と評価した。ライスボウルトーナメントへの進出は確定したが、次戦の結果によって順位が決まる。第5節で戦うオービックシーガルズに対しては「非常に能力の高い選手が揃っている。1対1の勝負になると思う」と言い、「しっかり良いゲームプランをたてたい」と意気込んでいた。