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【X1 Super】富士通が全勝でDivision B1位! サヨナラFGで宿敵オービックに逆転勝ち

2022年11月06日(日) 18:23

X1 Superレギュラーシーズン最終節は6日、富士通フロンティアーズとオービックシーガルズが横浜スタジアムで対戦した。無敗同士のDivision B頂上決戦は、立ち上がりにミスから失点を重ねた富士通が終盤に追いつくと、最後はサヨナラフィールドゴールで21対18と逆転勝利を飾った。この結果、5戦全勝で勝ち点15の富士通のディビジョン1位、3勝1敗1分けで勝ち点10のオービックの同2位が確定した。

前半はオービックペースで進んだ。オービックは富士通のファーストドライブでクオーターバック(QB)高木翼のファンブルを誘い、これを主将のディフェンスライン(DL)佐藤将貴がリカバー。敵陣27ヤードと絶好のポジションで攻撃権を奪取すると、キッカー(K)山﨑丈路の先制フィールドゴールにつなげた。

なおもオービックは、セーフティで2点を追加すると、続くシリーズでもQBジェイソン・スミスが自らのランとパスを効果的に織り交ぜて富士通守備に的を絞らせずにゴール前1ヤードまで前進。最後は、カナディアンフットボールリーグ(CFL)参戦から2年ぶりの国内試合に復帰したランニングバック(RB)李卓が、エンドゾーン内にボールを運び加点。オービックは第1クオーターで12点のリードを奪った。

まさかの追う展開となった昨季王者の富士通は、QB高木が10月のNFLインターナショナルコンバインに招待されたワイドレシーバー(WR)松井理己へパス。松井は態勢を崩しながらもしっかりと捕球していたが、エンドゾーン内に足が残っていなかったとみなされ一度はパス失敗の判定が下された。しかし、ビデオ検証の結果、タッチダウンに変更された。

最近4年間で富士通に1勝5敗と分が悪いオービックも、QBスミスがタイトエンド(TE)ホールデン・ハフへ25ヤードパスをヒットしてすかさず点差を広げる。しかし2点コンバージョンは失敗に終わり、得点は18対7。その後はお互いにスコアボードに得点を刻めず、前半を終了した。

後半はモメンタムが富士通に移り、流れががらりと一変する。富士通は、RBトラショーン・ニクソンのパワフルな地上戦を展開してリズムをつかむと、第3クオーター中盤にニクソンの6ヤードタッチダウンランで反撃の狼煙を上げる。さらに2点コンバージョンも成功させて、フィールドゴール1本差に迫ると、最終クオーター序盤にK納所幸司の28ヤードフィールドゴールでついに試合を振り出しに戻した。

試合は首位決戦に相応しく、両チームとも守備陣の奮闘でエンドゾーンが遠のく。そして、試合時間残り1分14秒。自陣17ヤードから勝ち越しの望みをかけたドライブを開始したオービックは、QBスミスが8ヤードパスを成功させた後のプレーで悪夢が待っていた。司令塔の右腕からTEハフへ投じられたボールを富士通のディフェンスバック(DB)奥田凌大が値千金のインターセプトに成功する。

絶好のフィールドポジションで攻撃権を得た富士通は、この日ランで178ヤードを記録したRBニクソンの11ヤードランでファーストダウンを更新すると、4秒を残して最後のタイムアウトをコール。そして、K納所が41ヤードのフィールドゴールトライをきっちりと沈めて、無敗でレギュラーシーズンを締めくくった。