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社会人5連覇狙う富士通と最多優勝のオービックが4年ぶりに激突【第34回JXB:見どころ前編】

2020年12月11日(金) 09:05

15日(火)、東京ドームで2020年シーズンの社会人王者が決する。

第34回JAPAN X BOWL(JXB)はAブロックで負けなしを誇った富士通フロンティアーズと、Bブロックを勝ち上がったオービックシーガルズの対決だ。富士通(8年連続12回目)とオービック(4年ぶり11回目)の顔合わせは4年ぶり5度目で、これまでの対戦成績はオービックが3勝1敗と勝ち越している。

リーグを代表する2チームの戦いとあって、迫力ある熱戦が期待される中、富士通攻撃の中心はクオーターバック(QB)マイケル・バードソンがけん引するパスオフェンスだ。Xリーグ2年目の司令塔は今季リーグトップの7タッチダウンをマークしたほか、パス71回を投じてインターセプトが1つと抜群の安定感を見せた。

そのバードソンのメインターゲットとなったのがワイドレシーバー(WR)松井理己。関西学院大学出身の2年目は、身長185センチのサイズを武器に今季チーム最多の3タッチダウンレシーブを記録している。球際が強くなり、中村輝晃クラークや宜本潤平といった日本代表クラスのレシーバーを脅かす存在にまで成長した。バードソンと松井のホットラインは頂上決戦でも相手にとって脅威となるはずだ。

空中戦が機能した一方で、ラン攻撃は鳴りを潜めた。2019年リーグ最優秀選手のグラント・サマジーと2年ぶりに戦列復帰した2018年リーグMVPトラショーン・ニクソンのランニングバック(RB)デュオは他チームがうらやむほどの陣容だが、第2節のIBM BigBlue戦と第3節のエレコム神戸ファイニーズ戦では、フロントに選手を多く集める相手守備に苦戦した。ニクソンは守備での出場機会がメインとなりそうではあるものの、昨年のJXB最優秀選手に輝いたサマジーの覚醒が富士通の5連覇には欠かせない。