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2戦連続完封勝ちのオービック大橋HC、「守備は固まってきた」

2021年10月19日(火) 17:00

オービックシーガルズは、第4節注目の一戦、東京ガスクリエイターズ戦で完封勝ちして4連勝を飾った。勝因は、オフェンスというよりも2戦連続で相手を零封した守備陣だった。

昨季王者は第1クオーターを無得点に抑えられていたが、前半終了間際の1分ほどで立て続けに2タッチダウンを奪い、試合の主導権を握った。モメンタムを引き寄せたのは、先制点後の相手シリーズのフォースダウンギャンブルをストップしたディフェンスだ。

副将のディフェンスバック(DB)砂川敬三郎もターニングポイントだったことを認め、「オフェンスも厳しいプレーが続いていたが、僕らディフェンスで流れを持ってきたいと話していた」と予想通りに事が進んだことに胸を張った。

大橋誠ヘッドコーチ(HC)も「守備は固まってきた印象が強い」と守備陣の出来に一定の評価を与える。

一方のオフェンスでは、自慢のパス攻撃が鳴りを潜め、ラン中心でボールを展開した。指揮官によれば、「特に今日はランドライブをテーマにしていた。パスがうまくいかなかったのはどちらかいうと、パスを投げられる状況をセットアップできないでパスを投げにいっている」と、当初からのプランだったという。

その結果、ランオフェンスでは182ヤードを稼ぎ、試合をコントロールできた。それでも大橋HC(下段写真)は、「ランプレーがそこそこ出ましたが、もっとランでコントロールするのが今回のゲームプランでした」とコメント。結果に一喜一憂しないのは、次戦に強敵との対戦が控えているためかもしれない。

第5節の相手は、パナソニック インパルス。ともに、開幕4連勝と波に乗っている。昨季の対戦では、1点リードの最終クオーター残り20秒を切って、自陣ゴール前1ヤードに攻め込まれる絶体絶命のピンチの中、ファンブルを誘発してリカバー。九死に一生を得たチームはそのまま勝利し、ジャパンXボウルにも勝ってチャンピオンの座まで駆け上がった。

大橋HCは、パナソニックのイメージについて、「一言で言うと、負けてくれるプレーをしてくれないチーム。我々としては、そこをどう凌駕するか一生懸命考えないといけない」と警戒する。

昨季の戦いでは35対34の点取り合戦となったが、「展開はどうなるか分からない。まったく予想ができない。どの展開になっても我慢強くフットボールをしていきたい」と普段着のフットボールで臨む考えだ。

そして指揮官は、「ライン戦が大事。基本的にはライン戦でどれくらい互角以上に持ち込めるかがお互いの課題だと思う」と、スクリメージの攻防をポイントに挙げた。

今年も息詰まる熱戦になること必至のオービック対パナソニック。注目の一戦は10月31日に、パナソニックの地元、ヨドコウ桜スタジアムで火ぶたが切られる。