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【X1 Super第3節の見どころ】オール三菱とディアーズが今季初勝利かけて激突

2022年10月06日(木) 15:00

2022年のX1 Super秋季リーグ第3節は10日、オール三菱ライオンズと胎内ディアーズが富士通スタジアム川崎で対戦する。ともに開幕2連敗と未勝利チーム同士の対決は、お互いにポストシーズン進出に向けて負けられない一戦だ。

オール三菱は、前節のIBM BIG BLUE戦では第3クオーターまで同点と食い下がり最終クオーターに地力の差が出るも、あと一歩で勝利を掴めるとこまで追いつめた。明らかに開幕節よりオフェンス陣が機能している。攻撃の中心は今季から加入したクオーターバック(QB)ジョン・ギブスJr.だ。開幕節ではランで100ヤード近く走り2タッチダウンを記録するも、本職のパスではタッチダウンなしの1インターセプトと今一つの出来だった。

しかし、そこから2週間後のIBM戦では、リーグの水に慣れたのかランパス共に躍動。地上戦では110ヤード、1タッチダウン、空中戦でも3タッチダウンパス(1インターセプト)をマークして攻撃陣をけん引した。ディアーズ戦でも現在ラン獲得ヤードトップをマークしている脚からリズムを生み出し、要所でパス攻撃も絡めていきたい。

守備では、ディフェンスライン(DL)ポール・ボイエッティJr.が最前線でどっしりと鎮座する。身長193センチ、体重141キロの大型DLは、ランストッパーとしてだけでなくパス守備でも精力的に動き回り、サイズからは想像もつかないほどのスピードで相手の攻撃の芽を素早く摘み取る。ボイエッティJr.がスクリメージでの攻防で優位に立ち、相手の得意なパス攻撃を分断したいところだ。

一方のディアーズは、3年ぶりに復帰したQB加藤翔平がブランクを感じさせない動きを披露している。元日本代表の司令塔は、ここまでリーグ2位のパス獲得ヤード(457)を記録し、全盛期を彷彿させる勢いだ。ただ、2試合で4インターセプトと安定感に欠けるだけに、オール三菱戦では不用意なパスミスを避けたい。また、ランニングバック(RB)宮幸崇を中心としたラン攻撃が不発なので、少しでも地上戦を機能させて、相手守備のプレッシャーを加藤から逸らさせたい。

ディアーズが勝利するためには、2試合で計900ヤード近く喪失して、崩壊しているディフェンスの再構築が必須だ。2試合で計90失点は、X1 Super12チーム中11位。少しでも失点を減らして、QB加藤らオフェンス陣の奮闘に託したいところだ。