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【X1 Area第5節見どころ】パイレーツ対電通は全勝同士の首位攻防戦 2強追うアズワンと富士フイルムも激突

2022年10月27日(木) 16:34

X1 Areaは10月29日と30日の2日間に渡って、第5節の4試合が行われる。シーズンの折り返し地点を通過し残り3試合となったが、今節の最注目カードはPentaOceanパイレーツと電通キャタピラーズによる全勝チーム同士の直接対決だ。勝った方がX1 Superとの入替戦進出にぐっと近づくだけに、意地と意地がぶつかり合う激しい戦いとなりそうだ。

昨シーズンのパイレーツ対電通は、パイレーツが試合時間残り2秒で勝ち越す劇的勝利を飾った。しかし、電通は新たな司令塔が加わり攻撃力が増しただけに、昨年とは違った展開になるかもしれない。

今季のパイレーツはラン攻撃が絶好調。その主軸を担うのは、柴田健人(上段写真)と草野公平のランニングバック(RB)デュオ。現時点でルーキーの柴田がリーディングラッシャー、草野もラッシングタッチダウンでトップを走り、パイレーツの地上戦をけん引している。パス攻撃では、クオーターバック(QB)西澤凌介がいまだインターセプト0と安定感抜群だ。

それ故に、電通戦でカギを握るのがディフェンス陣。松本大生と牛島卓也がそれぞれリーグトップの2インターセプトをマークするなど、4試合で計8インターセプトとビッグプレー能力を秘めている。さらに、新人のディフェンスライン(DL)宮崎陸がX1 Area最多の4サックと力を発揮している。パイレーツとしては前線からプレッシャーをかけ電通の司令塔を慌てさせ、セカンダリー陣が後方でビッグプレーを狙い、相手の空中戦を分断したい。

対する電通は、QBアーロン・エリス(中段写真)の指揮するパス攻撃が右肩上がりだ。背番号18の司令塔は、前節の品川CC ブルザイズ戦では今季自己最多の4タッチダウンパスをヒット。パス獲得ヤード、タッチダウンなどパス部門で圧倒的数字を残している。ターゲットにはレシービングヤードで1位と2位の南賢人、河波正樹に加え、4位の小貫哲も200ヤードを超えるなど豊富なレシーバー陣がそろう。パイレーツ戦では得意のパスオフェンスが火を吹くか見どころだ。

空中戦が低空飛行に抑えられた時のオプションが必要になってくるが、ランオフェンスではX1 Super経験者のRB遠藤集がいるので心強い。エリスの肩、遠藤の脚のバランスアタックで、パイレーツ守備陣に的を絞らせないようにしたい。

アズワンブラックイーグルスと富士フイルムミネルヴァAFCの対決も注目カードだ。1敗のアズワンは3連勝中と絶好調。第4節の週間MVP4部門では守備、スペシャルチーム、Play of the Weekの3部門を独占した。とくにスペシャルチームでは、個人選手ではなくユニット全体の好パフォーマンスが高く評価され、週間MVP初となるユニットでの受賞となった。この好調をキープして、最終節の電通戦まで入替戦出場への望みを持っておきたい。富士フイルムも2敗ながら、アズワン戦に勝利すれば入替戦進出の可能性が残るだけに負けられない試合だ。前節のパイレーツ戦ではランオフェンスが機能しなかったので、地上戦を立て直して挑みたい。

2敗で昇格戦に向けて後がなくなった警視庁イーグルスは、未勝利の三菱商事Club TRIAXと対戦。ここをしっかりとものにして、電通、パイレーツと続く強豪との決戦まで可能性を残しておきたいところだ。名古屋サイクロンズは、開幕戦以来となる2勝目をかけて、いまだ白星なしのブルザイズとマッチアップする。