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【X1 Super順位決定戦の見どころ】外国籍選手が躍動する東京ガス対オール三菱の一戦は日本人選手の活躍が命運を左右

2022年11月17日(木) 11:00

2022年のX1 Super秋季リーグ順位決定戦は19日、ディビジョンB5位の東京ガスクリエイターズとディビジョンA6位のオール三菱ライオンズが横浜スタジアムで対戦する。両チームにとってX1 Super残留がかかる重要な一戦は、主力の外国籍選手はもちろん、日本人プレーヤーの活躍がチームの命運を左右する。

東京ガス対オール三菱は、秋季リーグでは2018年からの5シーズンで3度対戦して、東京ガスが3連勝。今年の春季交流戦も含めれば、東京ガスの全勝と相性が良い。しかし、オール三菱も東京ガスと戦った直近4戦と比べれば戦力が充実しているので、勝敗の行方はどちらに転ぶか分からない。

東京ガスのクオーターバック(QB)は、リース・フォイが第3節から欠場して若林駿太と中井愛寿希を併用している。しかし、今季から加入した外国籍の司令塔は、サイドラインで頻繁に仲間へアドバイスする姿が見受けられるなど、陰でチームを支えている。リース不在の3試合は1勝2敗と勝ち運に見放されているが、ライスボウルトーナメントに出場するオービックシーガルズとエレコム神戸ファイニーズ相手にいずれもワンポゼッション差以内と健闘した。リースと同じく新加入のワイドレシーバー(WR)カナワイ・ノアは前節のエレコム神戸戦でゲーム最多の8回捕球をマーク。大事な場面で随所にシュアハンドを見せるゴートゥガイだ。

空中戦を生かすために重要になってくるのが、ランニングバック(RB)森分優人を軸とした地上戦。リーグ5位のラッシングヤード(283)を記録するランナーのスピーディな走りに注目したい。また、守備の砦は、リーグトップの29タックルを記録するラインバッカー(LB)赤倉航希(上段写真)。神出鬼没なタックルリーダーが、東京ガスの失点を未然に防ぐ。

オール三菱も、攻守で外国籍選手がチームをけん引してきた。攻撃では、QBジョン・ギブスJr.がパスだけでなくランでも活躍。今季積み上げたタッチダウン8個(パス5、ラン3)は、チーム(11)の7割強の数字に達する。最終節は欠場したが、順位決定戦ではギブスの肩と脚に注目したい。ディフェンスでは、ディフェンスライン(DL)ポール・ボイエッティJr.が、身長193センチ、体重140キロとは思えないほどのクイックネスでフィールドを縦横無尽に動き回る。前節では驚異の11.5タックルを記録し、守備部門の週間MVPに選出された。大声を張り上げて同僚を鼓舞するチーム思いの外国籍選手は、主将のRB中野哲也らチームメートからの信頼が厚い。

そのRB中野(下段写真右)を軸としたランオフェンスは、オール三菱の武器の一つ。身長166センチの中野は、鋭いカットバックで大柄で屈強なディフェンダーたちを抜き去るスピードタイプのランナーだ。獲得ヤード(196)こそリーグ12位だが、1回平均7.5ヤードと爆発力がある。相手のギブスへのマークを散らすためにも、キャプテンの奮闘が必要不可欠だ。