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【X1 Super-X1 Area入替戦】電通が歓喜のX1 Super初昇格! 攻守ががっちりかみ合いオール三菱下す

2022年12月10日(土) 14:46

2022年のX1 SuperとX1 Areaの入替戦は10日、X1 Super Division Aで6位だったオール三菱ライオンズとX1 Area1位だった電通キャタピラーズが富士通スタジアム川崎で対戦した。電通は攻めては4タッチダウンを奪い、守ってもインターセプトとファンブルリカバーを各2度決める計4回のターンオーバー。28対15でオール三菱を下して、うれしいX1 Super初昇格を決めた。一方、敗れたオール三菱は、来季からX1 Areaに降格となる。

いきなりフィールドゴールで先制を許した電通だが、自陣27ヤードからスタートしたドライブでクオーターバック(QB)アーロン・エリスが冷静なクオーターバッキングで攻撃を指揮。2度のサードダウンロングも自身とランニングバック(RB)遠藤集のランでファーストダウンを更新してゴール前7ヤードまで前進すると、最後はQB伊藤がキープから相手タックルを次々と交わしてエンドゾーンまでボールを運び逆転に成功した。

なおも電通は、自陣ゴール前2ヤードまで攻め込まれるも、ディフェンスバック(DB)杉山慶がファンブルリカバーして失点を瀬戸際で防ぐ。このシリーズはパントに終わるも、直後の相手ドライブのファーストプレーでDB國吉翔がインターセプトで攻撃権奪取。敵陣18ヤードから攻撃を開始する絶好機に、QB伊藤がゴール前5ヤードからこの日2つ目のタッチダウンランを決めて加点した。

オール三菱は後半最初のドライブで反撃の狼煙を上げる。QBギブスのパスやRB中野直樹の33ヤードランなどでゴール前4ヤードまで侵攻。この好機に、QBギブスが右コーナーのワイドレシーバー(WR)吉田幸祐へふわりとした優しいパスを投じると、吉田はバックショルダーのパスを好捕した。2点コンバージョンでフィールゴール1本差に迫ろうと試みたオール三菱だが、ここは失敗に終わった。

5点差に詰め寄られた電通は、すかさず突き放す。敵陣48ヤードからQBエリスがWR河波正樹へロングパス。快足を飛ばして相手守備を置き去りにした河波は楽々キャッチして、そのままエンドゾーンまで駆け抜けた。

勢いに乗る電通は、藤本優臣のタックルでQBギブスのファンブルを誘発して、こぼれたボールを坂口進哉がリカバー。自陣38ヤードで攻守交代となると、QBエリスからWR河波への31ヤードパスなど敵陣まで攻め入り、最後もQRエリスが右サイドライン際を縦に駆け上がったWR小貫哲へ24ヤードタッチダウンパスをヒットした。

X1 Super残留に向けて負けられないオール三菱も、QBギブスが自慢の強肩を利して、右サイドライン際を縦に走るWR吉田へ37ヤードのロングボムをヒット。13点差に迫るも、その後の2点コンバージョンは不成功だった。

時計を進めて逃げ切りたい電通と、失点せずに攻撃権を得たいオール三菱。互いの思惑が交錯した最終クオーターは、入替戦らしく熱を帯びた展開となった。オール三菱は、サードダウンロング、フォースダウンギャンブルなどを成功させて敵陣5ヤードまでボールを進める。オール三菱にとって絶好の得点チャンスが訪れたはずだったが、絶対に得点を許さないという気迫を全面に押し出した電通のDB國吉が、この日2つ目のインターセプトで相手攻撃をシャットダウン。残り時間5分を切ったところで攻撃権を奪取した電通は、RB遠藤集のランなどで着実に時計を進める。そして、試合終了の笛が鳴り響くと、電通のサイドラインには歓喜の輪ができあがった。