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開幕目前! オンライン会見にX1Super指揮官が集結、それぞれに明かした意気込み

2020年10月20日(火) 10:00

Xリーグは19日(月)、X1Super秋季公式戦の開幕に向けたプレスカンファレンスをオンラインで開催した。

2020年の秋季シーズンは新型コロナウイルス感染症の世界的流行を鑑み、例年より2カ月ほど開幕を遅らせ、10月24日(土)にスタートする。また、X1Superではコロナ禍の影響を踏まえてオール三菱ライオンズが公式戦への出場を辞退、東京ガスクリエイターズは遠征を見合わせる決断を下している。

試合日程の調整や試合数の減少、観客数の制限、観戦時のルール徹底など、さまざまな対策を講じて迎える異例のシーズンではあるが、春季公式戦が中止された後、久々にフィールド上で激闘を繰り広げられるとあって、どのチームも士気が高く、熱戦を期待するファンのために全力で準備を進めてきた。

オンライン記者会見に出席したX1Superのチーム指揮官らが口をそろえて強調したのは、「誰にとっても厳しい状況の中、Xリーグを応援してくださる皆さんに感謝を伝えたい」こと、そして、「対戦する両チームがしのぎを削り、ファンの方々に喜んでもらえるような素晴らしい試合、プレーを披露してお返ししたい」という思いだ。

オービックシーガルズの大橋誠ヘッドコーチは、「フットボールを応援していただいている皆さんも同じように閉塞感のある日常にあって、コンタクトスポーツならではの爽快感や激しさから感じられる開放感を提供することに意味があると思っています」と明かす。

Xリーグは今季、JAPAN X BOWLを除くX1SuperおよびX1Areaの全試合をオンラインでライブ配信することになっており、大橋ヘッドコーチは「たとえ、配信映像であっても、観ていただいている皆さんに熱量が伝わる、激しくかつ精度の高いプレーを披露できるよう精いっぱい努めたい」と闘志を燃やしつつ、「開幕の延期、試合数の減少、観客数の制限などがあっても、われわれに大きな期待を寄せ続けてくださるファンの多さに、改めて感謝すると共に、その責任を感じています」と付け加えた。

さらに、「今シーズンを迎えるにあたって、ファンの皆様、すべての皆様に感謝を申し上げたいと思うのと同時に、今シーズン、チームに対してコミットしてくれた選手、その選手をサポートしてくれたそれぞれの家族にも厚く感謝申し上げます」と述べたIBM BigBlueのケビン・クラフトヘッドコーチは、春季シーズンがなく、秋の公式戦に専念できる状況を前向きにとらえているようで、アメリカのフットボールシーズンと比較して次のように語っている。

「春のシーズンもなく、練習も限られていたので、プレーの質が悪いのではないかと思いがちです。しかし、今シーズンは、アメリカのフットボールシーズンにより近く、より現実的なものだと思います。アメリカでは春に試合はなく、アメリカンフットボールというスポーツの性質と選手の安全のため、毎年練習は制限されています。このフォーマットは、アメリカのチームが素晴らしいチームを育成し、秋のシーズンにプレーすることを妨げるものではありません。今年のリーグでも、近年見られるのと同じような質の高いプレーが見られると思います」

一方で、コロナ禍で外国人選手の起用にも影響が出ている。東京ガスクリエイターズは当初、4人を予定していたものの、板井征人ヘッドコーチによると「全員が入ってくるのは難しく、現実的には無理だという中で、日本人主体でがんばろうという雰囲気も出ています」とのこと。

また、主力選手をはじめ、チーム体制に変更のあったチームもあるため、前年までのデータを参考にできない状況ながら、パナソニックインパルスの荒木延祥監督が「どのチームも条件は同じ。1戦1戦、全力を尽くすのみ」と集中力を高めるように、エレコム神戸ファイニーズの米倉輝監督も「今後の試合などの活動についても、感染状況次第ではまだ不透明な部分があります。であるからこそ、われわれは自らができることにフォーカスし、“今できる最高のフットボール”を全力で取り組んで参りたいと思います」と決意を固めている。

富士通フロンティアーズを率いる山本洋ヘッドコーチは「異例なシーズンではありますが、目指すべき目標に変わりはなく、1戦1戦、確実に勝利を積み上げ、日本一を目指します。これまで通り、フロンティアーズらしい目の前の1プレーを大切にする姿を見てもらうことで、少しでもwithコロナ期への希望につながればと考えています」とコメント。

その富士通と10月24日の初戦で激突するのは、城ケ滝一朗ヘッドコーチが新指揮官に就任したノジマ相模原ライズだ。オンライン記者会見では「日本一になるために、チームとして日本一にふさわしいチームになることを目標に取り組んでおります。日本一のチームになるためには、一人一人が日本一にふさわしい人間として周りに認められるような人として、キチンとした個人個人を目指しましょうと切磋琢磨(せっさたくま)しております」と意気込みを語り、「初戦が日本一を連覇されている富士通との戦いということでチームとして士気がかなり上がっています。日本一になるべく、初戦から勝負していきたいと思っています」と締めくくった。