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エレコム神戸指揮官、富士通戦の敗因は「率直に力の差」

2020年11月24日(火) 07:30


「率直に力の差ですね」

22日(日)に挑んだ富士通フロンティアーズ戦を終えてエレコム神戸ファイニーズの米倉輝監督は完敗を認める。

社会人4連覇中の富士通を相手に先制し、試合の主導権を握りたかったエレコム神戸だったが、先に2つのタッチダウンを許してしまい序盤で想定したプランが崩れた。この状況に奇策を講じることさえできなかったという米倉監督は試合を振り返って次のように話している。

「もうちょっと先にスコアをして、早いタイミングでキッキングとかで奇襲を仕掛けるというゲームプランだったのですが、そこまで到達できませんでした」

それでも、前半は富士通のランニングバック(RB)サマジー・グラントを抑えるなど守備陣が踏ん張り、攻撃ラインも富士通ディフェンスのプレッシャーを耐えしのいでいた。

しかし、「今日はオフェンスのところが機能しませんでした。特にオフェンスラインが押し込まれていました。前半はまずまずでしたが、今季から若手に入れ替えたラインがちょっと力が足りなかったですね」と米倉監督が言うように、後半に入ると若いエレコム神戸のオフェンスラインは相手守備のラッシュに耐えられずに崩壊。富士通守備陣の侵入をどんどん許し、結局、クオーターバック(QB)コーディ・ソコールは7サックを浴びせられた。

悲願の日本一を合言葉に戦ってきたチームは、この日の敗北で残念ながら今季を終えることに。目標は来季に持ち越しとなったものの、簡単に大願成就できないことは指揮官も重々承知している。

「日本一を目指してやってきて、日本一を目指すことは改めて重いと思いました。日本一を目指すのは誰でもできますが、それに向かってアプローチをし続けるのはそんなに軽い話ではないし、現状では力を出し切れていないこともあるかもしれませんが、力を出し切れていないのも力だと思います。そういう意味でいうと、これが偽らざるチームの現状だと思います」

全員が本気で取り組んだ。しかし、まだ足りなかった。現状を真正面から受け止め、エレコム神戸の挑戦は来年も続く。