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オービックが7年ぶり8度目のライスボウル制覇

2021年01月04日(月) 06:22

東京ドームにて3日(日)、オービックシーガルズと関西学院大学ファイターズが対戦する第74回ライスボウルが開催され、社会人王者と学生王者による頂上決戦は前半こそ接戦となったが、後半に地力の差を見せつけたオービックが35対18で勝利し、7年ぶり8度目となる日本一の座に就いた。

学生王者が開始早々に奇襲を仕掛ける。試合開始のキックでオンサイドキックを成功させた関学大は攻撃権を奪取した好機を生かし、ワイルドキャット体系からダイレクトスナップを受けたランニングバック(RB)前田公昭が10ヤードのタッチダウンランを決めて先制を果たす。ただ、エキストラポイントのキックは失敗に終わっている。

すかさず反撃に出た社会人チャンピオンのオービックはクオーターバック(QB)ジミー・ロックレイが投じたパスを、右サイドを走るワイドレシーバー(WR)野崎貴宏がダイビングキャッチしてゴール前8ヤードに前進。このチャンスに、関学大出身のRB望月麻樹が中央を突くタッチダウンランを挙げ、その後のキックも決めて早々と逆転に成功する。

なおもオービックは関学大出身のディフェンスライン(DL)平澤徹がパントをブロックして攻撃権を奪うと、ロックレイがピッチフェイクからタイトエンド(TE)ホールデン・ハフへタッチダウンパスを通してリードを広げる。

第2クオーターではお互いに攻め手を欠き、こう着状態が続くも、関学大は序盤に効果的だったワイルドキャットフォーメーションからRB三宅昂輝が左サイドを駆け上がる84ヤードタッチダウンランを決め、必死に食い下がる。しかし、同点を狙った2ポイントコンバージョンは失敗に終わり、14対12とオービックのリードで前半を折り返した。

後半はオービックが関学大を引き離しにかかる。Xリーグ王者は第3クオーター最初のドライブでロックレイが野崎に56ヤードタッチダウンパスをヒットして加点。続く相手の攻撃を止めると、WR西村有斗がジェットスウィープから軽快なステップで関学大守備を交わす49ヤードタッチダウンランで点差を広げた。

攻撃の手を緩めないオービックはブロンソン・ビーティーのインターセプトで得たチャンスに、ロックレイがハフに42ヤードタッチダウンパスを通して勝機を手繰り寄せている。

学生王者のプライドにかけてこのままで終われない関学大は、自陣25ヤードからスタートしたドライブで11プレーをかけて前田の13ヤードタッチダウンランにつなげ、執念を見せる。しかしながら、反撃の勢いは長く持たず、オービックが残り時間を消費して逃げ切り、2014年以来となる勝利の美酒を味わった。

大会最優秀選手はパス捕球2回、77ヤード、1タッチダウンをマークしたオービックのWR野崎が選ばれている。