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いざCFLへ 6人の日本人選手がグローバルドラフトで指名される

2021年04月16日(金) 07:30

カナダのプロフットボールリーグで初めて開催されたグローバルドラフトは現地時間4月15日(日本時間16日)にトロントで行われ、ウィニペグ・ブルーボマーズから1巡指名を受けた丸尾玲寿里選手(アサヒ飲料クラブチャレンジャーズLB)をはじめ計6選手が指名された。NFLのIPPプログラム候補生の李卓選手(オービックシーガルズRB)はドラフト88人の候補に入っていなかったが3巡でモントリオール・アルエッツから指名を受けた

グローバルドラフトで指名を受けた選手は以下の通り(カッコ内は現在の所属チーム)。
ドラフト1巡(全体の4番目) 丸尾玲寿里(アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ LB)、ウィニペグ・ブルーボマーズ
ドラフト2巡 (13) 山岸明生(富士通フロンティアーズ LB)、モントリオール・アルエッツ
ドラフト2巡 (15) 町野友哉(富士通フロンティアーズ OL)、ウィニペグ・ブルーボマーズ
ドラフト2巡 (16) 佐藤敏基(IBM BigBlue K)、トロント・アーゴナーツ
ドラフト3巡 (19) 山﨑丈路(オービックシーガルズ K)、 BC ライオンズ
ドラフト3巡 (24) 李卓(オービックシーガルズ RB)、モントリオール・アルエッツ

丸尾選手と町野選手を指名したブルーボマーズは2019年度のグレイカップ優勝チーム(2020年シーズンは新型コロナウイルスのため開催されず)。丸尾選手はテキサス大サンアントニオ校でプレイした経験があり、今回のドラフトでも注目選手の一人だった。他国の有望選手と並んでCFLの公式サイトでも紹介されたほどだ。多くの外国人選手が苦労する英語の面は全く問題なく、すんなりとチームに溶け込むことができるだろう。

町野選手はそのサイズ(197センチ、136キロ)もさることながら、グローバルコンバインでベンチプレス(225ポンド=約102キロ)31回を記録したパワーと持久力を持つ。この回数は今回のドラフト候補生の中で含めてトップタイの成績だった(計測値不明の選手を除く)。

山岸選手が指名されたアルエッツはグレイカップ7回優勝の名門だ。NFLでビルズを4年連続スーパーボウル出場の導いたマーブ・リービー氏が1970年代にHCを務めたことでも知られる。関西学院大学で大学王座、富士通で日本一を経験している山岸選手の「勝ち組のメンタリティ」をモントリオールで見せつけたい。

キッカーとして指名された佐藤選手と山崎選手はともにキックの飛距離が武器だ。佐藤選手はFGの飛距離で日本記録(58ヤード)を保持する(2019年に達成)。彼が自他ともにライバルと認めて切磋琢磨する山崎選手は昨年7月に練習での非公式ながら73ヤードのFGを蹴った。両選手とも日本のキッカーの存在感を示すには十分な実力を持つ。

アルエッツが李選手を指名したのは驚きだった。李選手はNFLのIPP候補生として先週までアメリカ・フロリダ州でトレーニングプログラムに参加しており、88人のドラフト候補生に入っていなかったからだ。もちろん候補生外からの指名は可能だが、李選手がNFLへの挑戦を優先する可能性は高く、アルエッツにとっては指名権が無駄になりかねない。今後の動向が注目される。

ドラフトで指名された選手は5月中旬から約3週間の予定で行われるそれぞれのチームのトレーニングキャンプに招へいされ、そこで46名のアクティブロースター入りを目指すことになる。CFLのレギュラーシーズンは6月11日の開幕の予定。

日本人選手を含むグローバルプレイヤー(カナダ、アメリカ以外の国籍の選手)には特別枠が用意されており、2021年はアクティブロースターのうち2人がグローバルプレイヤーで占められ、練習生にあたる13人のプラクティスロースターには最大3人のグローバルプレイヤーが登録できる。

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