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元DeNAの石川がノジマ相模原に加入 「アメフトが好きなので挑戦したかった」

2021年05月11日(火) 18:51

ノジマ相模原ライズは11日、昨季限りで現役引退した元横浜DeNAベイスターズの石川雄洋が6月1日に加入することが決定したと発表した。それに伴い、オンライン入団会見が行われ、石川、石井光暢ゼネラルマネージャー(GM)、城ケ滝一朗ヘッドコーチの3名が出席した。

まず、石井GMが「ネーミングライツスポンサーでご支援いただいているノジマさんのご縁もあり、石川選手からも『アスリートとしてまだやりきっていない。まだまだ体が動く。フットボールに挑戦したい』というお話をいただきました。日本最高峰のNPB(日本プロ野球)出身ということもあり、選手たちにいい刺激が入ると思いました」と、入団の経緯を説明。城ケ滝HCも「以前にグランドに来て話を聞いた時にフットボールに対する熱い気持ちを聞いて、一緒に日本一を目指したいと思いました」と、石川加入の理由を明かした。

34歳にして異例の転身を果たす石川は、「アメリカンフットボールの世界は甘くないと思っている。これからまだまだやることがありますが、一歩ずつ頑張っていきます」と決意表明。挑戦理由については、「新しいことにチャレンジしたい気持ちがあり、アメリカンフットボールが大好きなので挑戦したかった。人生一度きりなので、ここでやらないと後悔すると思った」と話した。

現役時代は身長180センチを超えるスラリとした体型で俊足が持ち味だった石川。それだけに、まだまだアメフトについて素人と前置きしながらも、「身長の高さ、スピードを生かしたプレイをしていきたい」と自らのセールスポイントを挙げた。コンタクトスポーツのアメフトは相手に当たり負けしない体づくりが必要になるが、肉体改造はトレーナーとともに現在進行中だという。

石川がプレイするポジションは、パスを捕球することが主な役割のワイドレシーバー(WR)。DeNA時代には主に二塁、遊撃手で堅守を誇った石川は、「フライを追うときに落下地点に入るということに関しては似ている部分があるイメージ」と野球との共通点を挙げ、捕球への自信を垣間見せた。城ケ滝HCも、「かなりスピードがある印象。やはり、球を追いかける能力はかなりあります」と好イメージを抱いていた。

アメフト未経験でゼロからのスタートを切る石川は、今後まずは新人の15人枠に入ることを目指していく。そこでようやく、レギュラー争いに加わる権利が得られる。プロ野球選手からアメフト選手へ異例の転身をする初代DeNA主将は、プロ野球選手時代に経験できなかった日本一を見据えて、大きな一歩を踏み出した。

石川雄洋(いしかわたけひろ)
1986年7月10日生まれ 183センチ 78キロ
プロ野球通算成績 1,169試合 通算打率 .256 通算安打1,003本

横浜高校では、全国高等学校野球選手権(甲子園大会)に2度出場を果たす。エース涌井秀章(現楽天ゴールデンイーグルス)と共に活躍し、2年春は準優勝。3年夏は14打数10安打、 打率 .714の活躍でチームのベスト8入りに貢献。第21回AAA世界野球選手権日本代表に選ばれる。2004年にドラフト6巡目で横浜ベイスターズに入団。08年から一軍に定着し10年には打率 .294、リーグ2位の36盗塁をマーク。12年には横浜DeNAベイスターズの初代キャプテンに就任し3年間チームを牽引。19年には史上301人目の1,000本安打を達成。20年に戦力外通告を受け、21年に引退表明。アメリカで自主トレをした際にNFLに魅了され、アメリカンフットボールへ転身することを決意。21年6月よりノジマ相模原ライズへ入団し、レギュラーを目指す。