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「順位よりも勝つことが重要」 王座奪還に決意を固める富士通山本HC

2021年11月02日(火) 15:00

エレコム神戸ファイニーズに19-11と競り勝ち、2試合を残して上位3位以内でのセミファイナル出場を決定させたと言うのに、富士通フロンティアーズの山本洋ヘッドコーチ(上段写真)の顔色はもうひとつさえない。

「反則が多すぎた。フィールドゴールとトライフォーポイントのキックが何度もブロックされた。スコアリングポジションでの精度がもうひとつ。オンサイドキックなどエレコム神戸さんのトリッキーなゲームプレーに惑わされていた。いろいろと予測して対策していたんですけどね。出来なかった。課題がいくつも出た試合でした」と、これからパナソニック インパスルス、オービックシーガルズとの強豪との対戦を危惧する。

先発クォーターバック(QB)高木翼(下段写真)が2本もパスをインターセプトされたのは珍しいですね、との記者からの質問に「(タッチダウンやファーストダウンを)狙いに行ったパスが2本連続で(インターセプト)されたのは、(追加得点が取れず)気持ち的に焦ってコントロールを乱したのかも。今後は、彼の持ち味であるパスプレーを生かして得点力をもっと向上させていきたい。今日も活躍(パスキャッチで147ヤードを記録)したサマジー・グラントや渋いプレーを見せてくれたベテランの中村輝晃クラークといった良いレシーバーたちがいるから」と答えた。

確かに富士通の攻撃陣は、これまでの3試合(1試合は不戦勝)の全てのクオーターで得点を奪っている。この試合では第3クオーターだけ無得点に抑え込まれてしまった。

しかしながら「この試合では、守備は尻あがりに調子を上げてくれたのが大きい。特に後半は、苦しい場面で、連続QBサックを決めて大きく陣地を押し返してくれたり、パスインターセプトで相手の攻撃を遮断してくれたり、良いプレーを随所にみせてくれた。前半はプレッシャーをかけてはいたものの仕留めるまではいけてなかったけども。後半に入って、プレッシャーをかけて仕留めるといういつものパフォーマンスを見せてくれた」と、勝利に貢献した守備を評価する。

「これから強豪インパルス、昨年の王者シーガルズと強い相手との戦いが続く。今日の試合で一番の課題となったキッキングのスペシャルチームをはじめ反省点を修正して、万全な対策を練っていきます。そして能力高い新人選手のレベルアップです。良い順位よりも勝つことが重要ですから」と、王座奪還に向けて決意を新たにした。

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エレコム神戸ファイニーズ vs. 富士通フロンティアーズ
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