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QBへのプレッシャーとパスカバー力でオービックに勝利 守備力称える荒木監督

2021年11月04日(木) 15:00

大阪府のヨドコウ桜スタジアムで行なわれたオービックシーガルズとの試合終了後、荒木延洋監督(上段写真)は選手らに向かって「オフェンスがこれだけターンオーバーしている中、ほんまにすごい」と力一杯ディフェンスを称えた。これまでの秋季リーグ戦は、不戦勝を除く3試合すべてタッチダウン2本以上の差で勝利を収め、そのうち2試合は65点以上。得点力がパナソニックの武器の一つといえるだろう。しかし、オービックとの全勝対決では13-6と点取り合戦ではなく、守備の力がチームの勝利を後押しした。

第3節のIBM BIG BLUE戦の後、荒木監督は「(オービック戦では)ディフェンスライン(DL)の梶原誠人らを筆頭にしっかりとクオーターバック(QB)にプレッシャーをかけてほしい」とコメントしていた。実際、今試合では注目選手に上がっていた大野だけでなく、ラインバッカー(LB)ジャボリー・ウィリアムス(中段写真)とDLデイビット・モトゥによって4本のQBサックを決めている。中でも、2本のQBサックを決めたウィリアムスはOLの分厚い壁を素早くかわし、1本目は足元を狙い、2本目は力強いパックで5ヤードのロスを奪った。

素晴らしい守備力を見せたのは、ライン陣だけではない。「しっかりカバーし、長いパスを捕らせなかった。(プレー)コールで狙わせないくらいに」と荒木監督も話す。第2クオーターの1プレー目には、敵陣10ヤードからタッチダウンパスを狙われるも、ディフェンスバック(DB)ジョシュア・コックスがエンドゾーン内でインターセプト。他にも、ベテランDBの辻篤志(下段写真)は3本のパスディフェンスを見せ、同じくDB清家大志は第4クオーターにロングパスを狙うQBへ一直線に向かい、パスを封じた。「第一線を筆頭にしたQBへのプレッシャー」と「ロングパスを通さないカバー力」が相まって、オービックに思うような攻撃をさせることはなかった。

オービックとは違い、パナソニックは約4週間実戦から離れてしまっていた。チームの様子をうかがうと「試合はなかったが、2週間のルーティンを崩さずに試合がある体(てい)でしっかりと準備することができた」と話す。プレー面に関しては「特別なことをしたわけではない」とベーシックに戦うことを大切にしていた。パナソニックは毎年ファンダメンタルに力を入れているが、コロナ禍でよりパワーアップしたようだ。守備陣が見せた1つ1つの好プレーも鍛え上げられたファンダメンタルの賜物だろう。

次戦は、同じく全勝で駒を進めている富士通フロンティアーズと対戦する。初の関東遠征で、富士通とは約2年ぶりの戦いだ。リーグの改編もあり、例年に比べ、どのチームも場数が踏めていない中、パナソニックが持つファンダメンタルの強さから生み出されるプレーが勝利へ導く鍵となるだろう。

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