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【X1 Superセミファイナル】富士通がオービックとの死闘を制す 来月3日のライスボウルでパナソニックと頂上決戦

2021年12月12日(日) 18:56

X1 Superセミファイナルの富士通フロンティアーズ対オービックシーガルズの一戦が横浜スタジアムで行われた。第7節の再戦となった一戦は、ワンポゼッション差の好ゲームとなり、17対10で富士通が勝利した。富士通は、来年1月3日の日本選手権プルデンシャル生命杯第75回ライスボウルでパナソニックインパルスと日本一を懸けて戦う。

先にスコアボードに点を刻んだのはオービックだった。昨季王者は、富士通のファーストドライブをスリーアンドアウトで止めると、地村知樹、荒竹悠大、望月麻樹のタイプが異なるランニングバック(RB)の地上戦を軸に前進。敵陣5ヤードまで進みタッチダウンこそ奪えなかったが、山﨑丈路がきっちりと22ヤードのフィールドゴールを沈めた。

3点を追うことになった富士通は、クオーターバック(QB)高木翼が正確にパスを通して敵陣まで侵攻する。ゴール前18ヤードからのサードダウンロングでは、相手守備につかまれながらもワイドレシーバー(WR)宜本潤平にパスを通してファーストダウンを更新すると、最後はランパスオプションからRBトラショーン・ニクソンがボールをエンドゾーン内に運び逆転に成功した。

さらに富士通は第2クオーター、敵陣35ヤードからの攻撃でQB高木が冷静なクオーターバッキングを披露する。背番号18の司令塔は、サードダウンまで追いつめられるもショートパスをWR松井理己に通してファーストダウンを取ると、2プレー後にエンドゾーン内のWR松井へパス。捕球した松井の足がエンドゾーン内に残っていないということでパス失敗の判定だったが、富士通はビデオ判定を要求。しかし判定通りでフォースダウンとなり、富士通はフィールドゴールによる加点に留まった。


7点のビハインドに変わったオービックは、キックオフで西村有斗が42ヤードのナイスリターン。自陣49ヤードからのドライブをスタートすると、この好機に3試合ぶりに先発復帰したQBジミー・ロックレイが、同じく故障明けで第3節以来となるスターターのタイトエンド(TE)ホールデン・ハフへ34ヤードのパスを成功。これでゴール前13ヤードまで進むと、RB望月が力強いランで中央を突いてエンドゾーンまで入り、わずか3プレーで試合を振り出しに戻した。

その後はお互いのディフェンスが踏ん張り、10対10の同点で前半を折り返した。

仕切り直して迎えた後半戦、オービック最初の攻撃をパントに封じた富士通は、第3クオーター最初のドライブを自陣33ヤードから開始。QB高木が、WRサマジー・グラントへこの試合初めてパスを成功させるなど着実に前進。WR小梶恭平への14ヤードパスを成功させた後に、QB高木はエンドゾーン内中央へ走りこんだWR松井へふわりとした柔らかいタッチのパスを投げると、WR松井がスライディングして好捕。富士通が勝ち越しに成功した。

ここから意地と意地のぶつかり合いでお互いが力のこもった熱戦を繰り広げ、勝負は最終クオーターに突入する。2年ぶりの頂上決戦を目指す富士通は、徳茂宏樹のインターセプトでオービックの攻撃の芽を摘めば、ゴール前7ヤードまで攻められたシリーズでも、昨季王者の執念のフォースダウンギャンブルを鉄壁の守備で止めて得点を許さない。

 

連覇に向けて負けられないオービックも、試合残り1分32秒から同点の望みをかけたドライブを開始。自陣18ヤードから始めたシリーズは、QBロックレイのパスや相手の反則もあり富士通陣25ヤードまで侵入。そして残り2秒、富士通守備のプレッシャーを受けたQBロックレイが苦し紛れに投じたパスは、エンドゾーン内で待ち構えていた藤田篤ががっちりキャッチ。この瞬間に熱戦の終止符が打たれ、富士通のサイドラインは歓喜の渦に包まれた。

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富士通フロンティアーズ vs オービックシーガルズ
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<ニュース>
パナソニックと富士通がお互いに警戒 第75回ライスボウルプレスカンファレンス
https://xleague.jp/news/26577