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【X1 Super今季の見どころ】ついにキックオフ! 新リーグ編成初年度を制するのは?

2022年09月06日(火) 22:00


X1 Superは、9月10日にエレコム神戸ファイニーズ対アサヒ飲料チャレンジャーズ(神戸王子スタジアム、12時キックオフ予定)と富士通フロンティアーズ対東京ガスクリエイターズ(富士通スタジアム川崎、14時キックオフ予定)のカードで開幕する。そこから11月6日まで5節全30試合のレギュラーシーズンを経て、11月19日からポストシーズンに突入。そして、2023年1月3日のアメリカンフットボール日本選手権プルデンシャル生命杯第76回ライスボウルで日本一を決定する。今季から12チームがDivision AとDivision Bに分かれ、ディビジョン内で総当たりのリーグ戦を戦い、各ディビジョン上位4チームがポストシーズンに駒を進める。果たして、新リーグ編成初年度を制するのはどのチームか。各ディビジョンの見どころを紹介したい。

Division Aは、パナソニック インパルス、IBM BIG BLUE 、ノジマ相模原ライズ、オール三菱ライオンズ、アサヒビールシルバースター、胎内DEERSが所属。チームの浮沈を握るクオーターバック(QB)は、IBMとディアーズを除く4チームが外国人をエースに起用する。パナソニックは司令塔のジェイロン・ヘンダーソンが新加入。ボイシー州立大出身の25歳は、豪腕だけでなく健脚の持ち主だ。2年目ランニングバック(RB)立川玄明との地上戦は、他チームにとってかなり脅威となるだろう。荒木延祥監督が期待する土井康平、小池直崇らディフェンスバック(DB)陣も強力なチームは攻守に隙がなく、Division Aだけでなくリーグトップクラスの戦力を持つ。

パナソニックを追うのは、IBMとノジマ相模原。IBMは山田晋三監督が太鼓判を押すRBジュレル・プレスリーに期待。ニューメキシコ大出身の30歳は、NFLクラスの爆発力を持つ。期待通りの実力を発揮すれば、昨季リーグトップのパス獲得ヤードを記録したQB政本悠紀の負担も大幅に軽減されるだろう。ノジマ相模原は、QBカート・パランデックが残留。ターゲットには身長196センチのタイトエンド(TE)ダーニール・ジェンキンスがおり、ゴール前で大きな武器になりそうだ。また、富士通フロンティアーズからWR宜本潤平が加入して、勝者のメンタリティを注入する。

昇格組のアサヒビールは、オービックシーガルズからQBジミー・ロックレイ、ラインバッカー(LB)岩本卓也が移籍。攻守の要を補強して、昇格1年目から旋風を巻き起こせるか。ディアーズは、3年ぶりにQB加藤翔平が復帰。元日本代表の右腕は34歳だが、まだまだ老けこむ年ではない。3年ぶりに開幕から参戦するオール三菱は、QBジョン・ギブスJrを獲得。まだ合流して日が浅いそうだが、チームとのケミストリーが生まれれば面白い存在になるかもしれない。

一方、富士通、オービック、東京ガス、エレコム神戸、アサヒ飲料、otonari福岡サンズで構成されるDivision B。このディビジョンでは、昨シーズン日本一に輝いた富士通、一昨年王者のオービックが抜けているか。連覇を狙う富士通は、大きな補強こそないものの戦力が豊富。司令塔には日本人QB高木翼が君臨。ターゲットには昨季ライスボウルMVPの松井理己や山本洋ヘッドコーチが注目する神優成の長身レシーバーコンビがいて心強い。RBは、トラショーン・ニクソン、三宅昂輝に加えて春季交流戦で存在感を見せた関西外語大出身の香川将成にも期待する。

王座奪還を期すオービックは、昨季主将の地村知樹など多くの主力が引退や移籍でチームを去ったが、その分新戦力も加入した。外国人ではDBショーン・ドレイパー、ディフェンスライン(DL)カーデル・ローリングス、QBジェイソン・スミスのXリーグ経験者を攻守で補強。また、富士通からWR中村輝晃クラーク、電通キャタピラーズからはQB柴崎哲平も加え、主力が抜けた穴を感じさせない。大橋誠HCが「攻守のライン戦が生命線」と話すように、オフェンスでは松原寛志、ディフェンスでは主将の佐藤将貴に注目する。

ライスボウルトーナメント進出を今季の目標に掲げる東京ガスは、QB、WR、DBのポジションで外国人選手が去ったが、新たにQBとWRに加え、DLとLBも補強して一気に戦力アップ。昨季第2節の富士通戦で見せたような粘り強さを見せれば、2強の一角を崩すことも夢ではないかもしれない。

時本昌樹ヘッドコーチ体制元年のエレコム神戸は、コネチカット大出身のQBデビッド・ピンデルを獲得。昨季のエースQBコーディ・ソコールに代わる活躍が求められる。また、関西学院大からRB前田公昭が加入して地上戦の強化を図ったので、昨年までのパス偏重攻撃からバランスアタックに移行したい。

X1 Areaから昇格したotonari福岡は、横山海マクスウェル、伊藤崇人、南本剛志など快足レシーバーを揃えて昇格初年度に挑む。特に横山は3月に行われたCFL国内コンバインの40ヤード走では参加選手中唯一の4.6秒台を叩き出した俊足の持ち主だ。日本人司令塔の西山雄斗とのホットラインでリーグをかき回す。同じく昇格組のアサヒ飲料は、QBギャレット・サフロンとWRロバート・アール・ジョンソン2世の主力2人が残留してチーム力を維持。新たにDBデビオン・ワシントンとLBロビー・ワレスのNCAA2部校のウィンゲート大出身の2人を獲得して新たな舞台に挑戦する。