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【X1 Super】IBM、リードが7度も変わる実力伯仲の戦い制して無傷の3連勝

2022年10月09日(日) 20:03

X1 Superレギュラーシーズン第3節は9日、IBM BIG BLUE とノジマ相模原ライズが富士通スタジアム川崎で対戦した。実力が拮抗したチーム同士の一戦らしくリードが目まぐるしく変わる試合は、IBMが27対24で勝利。開幕からの連勝を3に伸ばした。一方、敗れたノジマ相模原は連勝ならず、1勝2敗となった。

ここ3年での対戦成績はIBMが2勝1敗で勝ち越しているが、いずれも2ポゼッション差以内の接戦を演じてきた両チーム。実力伯仲の戦いが予想される一戦で先制したのは、IBMだった。キックからスタートのIBMは、ノジマ相模原のファーストドライブ2プレー目にクオーターバック(QB)カート・パランデックが投じたパスをディフェンスライン(DL)島野純三がディフレクト。力なく宙に浮いたボールをラインバッカー(LB)中山裕貴がキャッチして、IBMが敵陣41ヤードの好位置で攻撃権を奪取した。IBMはこの好機にキッカー(K)丸山和馬が44ヤードフィールドゴールをきっちり沈めて先手を取った。

いきなり3点を追うことになったノジマ相模原だったが、すかさず反撃に転じる。守備陣がQB政本悠紀に激しいタックルで襲い掛かりファンブルを誘発。フィールドを転々とするボールをDL山形祐貴がゴール前16ヤードでリカバーして絶好機を得る。このチャンスに、ゴール前1ヤードでランニングバック(RB)吉田光輝が頭から突っ込む気迫のダイブで逆転に成功した。

なおもノジマ相模原は、IBMにフィールドゴールを許し1点差に詰めよられた直後の自陣からのドライブでは、QBパランデックがワイドレシーバー(WR)田窪大渡への21ヤードパスなどで敵陣まで着実に侵攻。しかし、QBパランデックがディフェンスバック(DB)中谷祥吾にインターセプトを許して逸機した。

ターンオーバーで勝ち越し機を得たIBMは、このチャンスをしっかりと得点に結びつける。自陣9ヤードからのドライブでは、QB政本が長短織り交ぜたリズム良いパスを散らして歩を進める。そして、ゴール前18ヤードでQB政本がRBプレスリー・ジュレルへパスすると、捕球したプレスリーがブロッカーを利用してするすると駆け上がり逆転のタッチダウンを決めた。

6点を追う立場になったノジマ相模原は、自陣からスタートしたシリーズでQBパランデックの正確なパスやショートヤードではRB吉田のランでしっかりとゲイン。相手の反則もあってゴール前2ヤードまで進むと、最後はQBパランデックのスクランブルでタッチダウン。前半終盤に試合をひっくり返した。

追うIBMは前半残り1秒にK丸山が40ヤードフィールドゴールを狙うもゴールポスト左にはじかれ得点ならず。1点ビハインドで前半を折り返した。

試合は後半に突入しても一進一退の攻防が続く。後半レシーブスタートのIBMは、QB政本からタイトエンド(TE)ジョン・スタントンへの18ヤードパスなどでゴール前16ヤードまで前進。すると、RBプレスリーが左オープンからエンドゾーンまで縦に駆け上がり逆転のタッチダウンをマークした。

6点を追うことになったノジマ相模原は、自陣からのドライブでQBパランデックが相手守備にプレッシャーをかけられファンブルするもすぐに拾い上げてWR伊藤雅恭へ起死回生の38ヤードパスを成功。さらに敵陣35ヤードからWR田窪へもパスを通して敵陣7ヤードへ。最終的にエンドゾーンまでボールを運べなかったが、K佐藤太希が23ヤードフィールドゴールをきっちりと沈めて、3点差に詰める。

雨粒が落ちてきて照明に明かりが灯った第3クオーター終盤からお互いの守備陣が踏ん張る中、追う立場のノジマ相模原はQBパランデックの丁寧なクオーターバッキングでゴール前まで前進。すると、最後も頼れる司令塔が左にロールアウトしながら、エンドゾーン内中央付近でフリーになっていたWR田窪へ4ヤードのタッチダウンパスをヒット。ノジマ相模原が最終クオーター序盤に24対20の逆転に成功した。

試合の主導権を握り返したいIBMは、QBを政本から馬島臨太郎へいったんスイッチ。代わったばかりの馬島は、自らのスクランブルや相手の反則にも助けられゴール前12ヤードまでオフェンスを指揮する。政本がフィールドに戻ったチームは、ゴール前3ヤードで執念のフォースダウンギャンブルを敢行。ワイルドキャット隊形でスナップを受けたRBプレスリーがそのままエンドゾーンまでボールを持ち込み、見事に賭けが奏功した。

負けられないノジマ相模原は、自陣から攻撃をスタートさせて着実にボールを進めていた。しかし、自陣43ヤード付近でQBパランデックが投じたパスをIBMのDLブルックス・ジェームスが長身を利してボールをカット。これをDL島野がインターセプトした。まるで前半のリプレーを見ているかのようなプレーでIBMが攻撃権を奪取した。

この好機にリードを広げたいIBMだったが、K丸山の42ヤードフィールドゴールトライはブロックされ、敵陣14ヤードで攻撃権を譲ってしまう。残り時間1分38秒、追いつかれる可能性もあった苦しい展開の中、新人のDB藤崎利応がQBパランデックのパスに素早く反応。この日チーム4つ目となる値千金のインターセプトで、粘る相手に引導を渡した。