ニュース

【X1 Super】IBMがディフェンス奮闘で4連勝 3連敗のアサヒビールは最終節でプレーオフ狙う

2022年10月23日(日) 16:37

X1 Superレギュラーシーズン第4節は23日、IBM BIG BLUE対アサヒビールシルバースターの一戦が富士通スタジアム川崎で実施された。開幕から無敗を続けるIBMが、28対21と接戦を制して4連勝を飾った。一方、敗れたアサヒビールは、最終節でポストシーズン進出を目指すことになった。

IBMの強力ディフェンスがいきなり襲い掛かった。ファーストドライブがパントに終わったIBMだったが、アサヒビールの前半最初のプレーで、ディフェンスライン(DL)島野純三が相手クオーターバックの利き腕をはたいてファンブルを誘発。フィールドに放たれたボールは、アサヒビール陣のエンドゾーンを割ってセーフティとなり、IBMが2点を先制した。

なおもIBMは、続くオフェンスではランニングバック(RB)加藤大資が敵の守備をするすると交わし、43ヤードを走るビッグゲイン。一気にゴール前9ヤードまで侵攻すると、タッチダウンこそ奪えなかったが手堅く27ヤードフィールドゴールにつなげて3点を追加した。

立ち上がり5分も経たないうちに5点を失ったアサヒビールだったが、川村洋志がキックオフでフィールドを縦横無尽に駆け回り86ヤードのビッグリターン。ゴール前6ヤードまで陣地を回復し第4ダウン2ヤードでギャンブルを敢行する執念を見せるも、RB川村のランはIBMの堅い守備陣に阻まれ、賭けは失敗に終わった。

それでも守備陣が粘って失点を許さなかったアサヒビールは、RB川村のランなどで再びエンドゾーン近くまで進み得点機を得る。すると今度は、華麗なランパスオプションが見事にはまり、QBジミー・ロックレイがエンドゾーン内でフリーのワイドレシーバー(WR)久保村光へ楽々とパスを通し、逆転に成功した。

2点を追う立場になったIBMは、攻撃陣が思うように歩を進めることができずにいたが、新人ディフェンスバック(DB)藤崎利応が敵陣でインターセプト。この守備陣の奮闘にオフェンス陣が応え、RBプレスリーの4戦連続となる2ヤードタッチダウンランで試合をひっくり返した。

対するアサヒビールも守備からリズムを作る。センターライン付近でラインバッカー(LB)栁澤拓弥が、QB政本悠紀が投じたパスをキャッチして、敵陣19ヤードまでリターンする。この好機はフィールドゴール失敗に終わるも、続くディフェンスでファンブルリカバーして攻撃権奪取。敵陣39ヤードからのドライブでは、ロックレイのキープや川村のランで着実にボールを進めると、ゴール前残り2ヤードではQB田中大輔が左にロールアウトしながらエンドゾーンまでボールを運び、再び主導権を握り返した。

すかさずIBMも反撃する。自陣33ヤードから始まった攻撃シリーズは、QB政本による2本のパスでゴール前3ヤードまで侵入。ランを2回挟んだ後のフォースダウンギャンブルでは、QB政本が左サイドのWR白根滉に1ヤードタッチダウンパスをヒットさせて、IBMが前半終了間際に逆転した。

後半に入ると、IBMが第3クオーターにRB鈴木恵多の3ヤードタッチダウンランで加点。さらに最終クオーターにもフィールドゴールを決めてリードを14点に広げる。

追うアサヒビールは、前半のタッチダウンパス後は良いところがなかったQBロックレイが目覚める。自身のランや久保村への連続パスで敵陣へ歩を進めると、2度のロスタックルで15ヤード後退しながらも、最後は相手守備のラッシュを交わして、左サイドでワイドオープンとなったタイトエンド(TE)渡邊輝へ24ヤードのタッチダウンパスを成功。トライフォーポイントも決めたアサヒビールが7点差に詰めた。

試合残り時間は4分弱。リードしているIBMは、時間を消費しにかかる。攻撃権を手渡せば追いつかれる可能性もある中、IBMは確実に歩を進めながらファーストダウンを更新してアサヒビールに反撃の余地を与えず、そのまま逃げ切った。

すでにプレーオフ進出を決めているIBMは、これで開幕から4連勝。相手の総獲得ヤードを211ヤードに抑えるなど、守備陣の活躍が目立った。

敗れたアサヒビールは、3連敗で1勝3敗となり勝ち点3のまま。ディビジョンAのプレーオフ進出枠は、パナソニックインパルス、IBM、ノジマ相模原ライズが確定。アサヒビールは残り1枠をかけて、同じ勝ち点3の胎内ディアーズと最終節で激突する。