【X1 Super】今季初勝利を懸けた戦いは東京ガスに軍配 otonari福岡を僅差で退ける
2022年10月23日(日) 21:12ともに開幕から3連敗で勝ち星から見放されている東京ガスクリエイターズとotonari福岡SUNSが、23日に大阪の万博記念競技場で対戦。試合は終了間際まで接戦を繰り広げたが、東京ガスが13-9で粘り勝ちし、今シーズン初勝利を手にした。
先制したのはotonari福岡。自陣30ヤードからのオフェンスは、ランニングバック(RB)益田健二郎のランやクオーターバック(QB)西山雄斗からワイドレシーバー(WR)城代慈英へのパスなどで敵陣19ヤードまで攻め込み、タッチダウンは奪えなかったもののキッカー(K)高木大成が36ヤードのフィールドゴールを蹴り込み3点を手にした。
対する東京ガスは、第2クオーター早々にotonari福岡のパスをディフェンスライン(DL)がカットし、浮いたボールをラインバッカー(LB)赤倉航希がインターセプト。いきなり敵陣36ヤードからのオフェンスとなり、QB若林駿太やRB森分優人のランで前進を図ったが、こちらもタッチダウンまでは届かず、K高橋寛太が26ヤードのフィールドゴールを決め3-3の同点に追いついた。
東京ガスは次のオフェンスを自陣17ヤードから開始する。RB森分のランは1ヤードに抑え込まれたが、QB若林がWR林裕嗣への82ヤードのロングパスを決め一発タッチダウン。3-10と逆転に成功した。
後半は、まずotonari福岡が自陣29ヤードから攻撃。RB益田のランやQB西山からWR城代、横山海マクスウェルへのパスも決まり敵陣に侵入すると、QB伊藤嵩人のランでさらに前進し、QB西山が投じたパスをWR横山がエンドゾーン内でキャッチしタッチダウン。トライフォーポイントのキックは失敗したが、10-9と1点差に迫った。
その後は東京ガス、otonari福岡ともに要所でパスが決まらず得点につなげることができない状況が続く。そんな中、第4クオーターに逆転の道を探るotonari福岡が、自陣29ヤードからのオフェンスで試合残り時間7分近くを残しながらも、フォースダウン1ヤードでギャンブルを選択。しかし、QB伊藤のランは東京ガスの厚い壁に阻まれファーストダウン獲得ならず。一方、敵陣28ヤードからの攻撃権を得た東京ガスは、RB森分と成田翔太が何度もランを見せゴール前4ヤードまで迫り、K高橋が21ヤードのフィールドゴールを決め13-9と再びリードを広げた。
試合時間残り2分3秒、自陣26ヤードから始まったotonari福岡の逆転を狙う最後のオフェンスは、QB西山がWR横山、城代へのパスを決めハーフライン近くまで陣地を挽回したが、ここでQB西山の投じたパスは、東京ガスのDB西川爽一朗にインターセプトされ万事休す。東京ガスが今季初白星を手にした。
東京ガスの板井征人ヘッドコーチは「接戦になると予想していた。QBもリース・フォイが出場できないことは分かっていたので、練習はできていなかったが日本人QBで行こうと決めていた。若林がよく対応してくれたと思う」と、厳しい環境の中で勝利できたことにホッとした表情。
一方、otonari福岡の吉野至ヘッドコーチは「勝ちたかったが、力及ばずだった。最終のアサヒ飲料さんとの結果次第では、ライスボウルトーナメントへの道も開けるので、昨年2点差で敗れた借りを返したい」と最後まであきらめない戦いを見せることを誓っていた。