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【X1 Super】空中戦先制したアサヒ飲料がotonari福岡に快勝 X1 Super1年目でライスボウルトーナメントへ

2022年11月07日(月) 15:32

最終戦を迎えたX1 Super秋季リーグ戦第5節第2日目は6日、福岡県久留米市久留米総合スポーツセンター陸上競技場で、ともにX1 Superに昇格して初めてのシーズンを迎えたアサヒ飲料チャレンジャーズとotonari福岡SUNSが対戦。空中戦を制して全クオーターに得点を重ねたアサヒ飲料が52-22の大差をつけてotonari福岡を下した。

勝利したアサヒ飲料はリーグ戦成績を2勝3敗で終えてDivision B4位となり、ライスボウルトーナメントに出場。Division A1位のパナソニック インパルスと19日、ヨドコウ桜スタジアムで対戦する。敗れたotonari福岡は5戦全敗でDivision B6位となり、順位決定戦に回った。

この試合で先手を取ったのはアサヒ飲料。オフェンスのファーストシリーズを自陣32ヤードから展開。ランとパスを織り交ぜた多彩な攻撃で敵陣11ヤードまで持ち込む。ここでランニングバック(RB)山田陸斗が左オフタックル付近をスルリとディフェンスのタックルをかわしながら走り抜けて先制タッチダウンラン。続く2分50秒にはクオーターバック(QB)ギャレット・サフロンからワイドレシーバー(WR)亀山暉への6ヤードタッチダウンパスが決まり14-0とする。

追うotonari福岡は、第1クオーター最終プレーでにQB西山雄斗から左サイドを走るWR伊藤嵩人へ27ヤードタッチダウンパスがヒットし、7‐14と詰め寄る。しかし「しっかりスカウティングしてきたゲームプラン通り攻守スペシャルチームが集中してプレーしてくれた」とアサヒ飲料の正重高志ヘッドコーチが褒めたように、第2クオーターの6分20秒にはキッカー(K)西岡慎太郎が44ヤードのロングフィールドゴールを決めた。4分10秒には再びQBサフロンから左サイドを駆け上がるWR亀山の胸にボールがすっぽり収まり、そのままエンドゾーンを駆け抜けてタッチダウン、24‐7と突き放す。さらに前半終了前7秒にはWRロバート・アール・ジョンソンⅡが189センチの長身を生かして浮き球のタッチダウンパスをエンドゾーンでキャッチして、前半を31‐7で折り返した。

後半に入ってビッグプレーがotonari福岡に出る。QB西山が右サイドを走るWR伊藤にジャストタイミングでパスを通し、伊藤は相手ディフェンス陣を置き去りにしてエンドゾーンへ駆け込んだ。2点コンバージョンも決まり15-31となり、反撃の狼煙とばかりにメインスタンドに陣取った約1,300人あまりのotonari福岡ファンが大いに沸く。

しかし、9分42秒には、レシーバーがはじいたボールをアサヒ飲料のディフェンスバック(DB)山下大樹がインターセプト。敵陣28ヤードと格好のポジションで攻撃権を獲得したアサヒ飲料オフェンスは7分4秒、エンドゾーン中央でフリーになったWRシルツ壮馬にタッチダウンパスがヒット。得点を重ねる。そして4分46秒には、またもDB山下がインターセプトして、そのままリターンタッチダウン。得点を40点台に乗せる。最終クオーターの8分27秒にもこの試合3本目となるタッチダウンパスをキャッチしたWR亀山。得点を5 2点とし、37点差をつけた。

試合を諦めないotonari福岡は、フォースダウンギャンブルを2回成功させ、相手の反則もあって試合残り1分48秒にRBワイズ・ダニエルがゴール前2ヤード付近から3度中央突破を図りタッチダウン。一矢を報いた。

試合後、アサヒ飲料の正重HCは「QBが投げるタイミング、テンポがよく、しっかり投げていてくれた。これまでの4試合ランプレーが出ていなかったという課題も克服できたことがなによりの収穫。加えてディフェンスラインが相手のランプレーを阻止してくれたことが大きかった。ディビジョン4位という成績に関しては不本意。もっと上位を目指したい」と今後をにらむ。
ライスボウルトーナメントでは、Division Aを全勝で制したパナソニックとの戦い。「相手は今、日本で一番強いチーム。奇襲作戦だけでは勝てない。頭を切り替えて、この2週間しっかりと準備します」と強豪パナソニックに挑む。