ニュース

【RBTクオーターファイナルの見どころ】矛と盾の対決 ハイパーオフェンスのIBMに高い守備力で対抗するエレコム神戸

2022年11月18日(金) 11:00

2022年のX1 Super秋季リーグは、9月から5節にわたって行われたレギュラーシーズンが終わり、Division AとBの各ディビジョン上位4チームが激突するライスボウルトーナメント(RBT)が19日に開幕する。20日は、Division A2位のIBM BIG BLUEとDivision B3位のエレコム神戸ファイニーズが横浜スタジアムで対戦する。ハイパーオフェンスが武器のIBMに対して、強力守備が持ち味のエレコム神戸が対抗する構図だ。

エレコム神戸の時本昌樹ヘッドコーチが「IBMはハイパーオフェンス」と警戒していたように、攻撃ではIBMに分がありそうだ。レギュラーシーズンの総得点ではエレコム神戸の88に対して、IBMは153とほぼ倍。総獲得ヤードもIBMは1,693で、エレコム神戸の1,443を上回る。

IBMオフェンスの強みは、パス攻撃。クオーターバック(QB)政本悠紀(上段写真)は、パス獲得ヤードで昨シーズンの1位に続き今季もリーグ3位(1,050)とパスを投げまくる。ターゲットには、頼りになるエースワイドレシーバー(WR)近江克仁に加え、鈴木隆貴、タイトエンド(TE)ジョン・スタントンとサイズがある顔ぶれがそろう。ランでは、一度のタックルでは簡単に倒れないセカンドエフォートが持ち味のランニングバック(RB)ジュレル・プレスリーが、5タッチダウンと得点能力が高い。

対するエレコム神戸のオフェンスは、QBデビッド・ピンデルとWRデビン・フェルプスのホットラインでゲインし、チームトップの3タッチダウン捕球をマークするWR内田大喜へのパスが得点パターン。司令塔の右腕から投じられるパスの約7割がこの2人のレシーバーへ通されており、ここのラインを開通したいところだ。主将の岡本陸らで形成するオフェンスラインは被サックが5と安定しているだけに、IBMの強力なパスラッシュをしっかりとプロテクションして、ピンデルに十分な時間を与えたい。

守備では、守備畑出身の時本HCが指揮するエレコム神戸にアドバンテージがありそうだ。総失点86は、両ディビジョン合わせて4位の数字。総喪失ヤードも1,279で、スタッツの上では1,746ヤードのIBMより守備力が高そうだ。また、インターセプト数が9個とビッグプレー能力が高い。ブランドン・マッキンニー(下段写真)とアイゼアー・ピエールのセカンダリーコンビは、インターセプトがともにリーグ最多の3個。タレント揃いのIBMレシーバー陣とのマッチアップは見どころの一つだ。

一方のIBMディフェンスは、強力なパスラッシュが魅力。レギュラーシーズンで積み上げたサックは、ライスボウルトーナメント出場8チーム中ではノジマ相模原ライズと並ぶ最多の11個。リーグ1位の4サックをマークした森田修平、同2位の3サックを記録した島野純三、身長195センチ、123キロと圧倒的なサイズ感のブルックス・ジェームスが、相手QBにどんどんプレッシャーをかけて焦らせたい。

2018年から昨年までの公式戦における両チームの対戦成績(プレーオフ含む)は、2勝2敗1分けと全くの五分。昨シーズンは開幕節で激突して26対26の引き分けだった。果たしてWin or Go Home(勝つか負けるか)の一発勝負でどちらに軍配が上がるのか。