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【RBTクオーターファイナルの見どころ】王者・富士通と古豪・アサヒビールが4年ぶりに対決 林兄弟対決にも注目

2022年11月18日(金) 14:00

2022年のX1 Super秋季リーグは、9月から5節にわたって行われたレギュラーシーズンが終わり、Division AとBの各ディビジョン上位4チームが激突するライスボウルトーナメント(RBT)が19日に開幕する。20日は、Division B1位の富士通フロンティアーズとDivision A4位のアサヒビールシルバースターが横浜スタジアムで対戦する。昨季王者の富士通に対して、1990年代にライスボウルを3度制覇した古豪アサヒビールが挑む。

両チームの対戦は、直近では2018年の秋季リーグ戦第2節で、この時は48対7で富士通が快勝した。もちろん当時からはメンバーが違っているので簡単には比較はできず、4年ぶりの対決に注目したい。

スタッツだけを見れば、攻守で富士通が圧倒する。オフェンスでは、クオーターバック(QB)高木翼がリーグ2位のパス獲得ヤード(1,089)を記録してパス攻撃をけん引。また、同1位のタッチダウン(13)に対して、インターセプトはわずか1と安定感抜群だ。レシーバー陣には、エースの松井理己の他にも圧倒的なスピードの持ち主サマジー・グラント、キャッチ能力高い小梶恭平と多士済々だ。地上戦でも、リーディングラッシャーのランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンに加えて、三宅昂輝、香川将成が控えておりデプスが厚い。守備では、総喪失ヤードがライスボウルトーナメント出場8チームで最も少ない981。1試合平均では196.2ヤードと鉄ぺきのディフェンス力を誇り、特にランは1試合平均51ヤードと相手に付け入る隙を与えない。

対するアサヒビールは、有馬隼人ヘッドコーチ(HC)が最終節で「100回に1回は勝てる」と言うように、ワンチャンスをものにしたい。QBジミー・ロックレイは、オービックシーガルズ時代の2020年にジャパンエックスボウルで富士通を倒したメンバーの一人。大舞台に強く、第3節の休養を経てから体調が戻ってきていると指揮官も太鼓判を押す。元日本代表のワイドレシーバー(WR)林雄太とのコンビネーションに期待したい。ディフェンスでは、栁澤拓弥、山本力矢、岩本卓也で形成されるラインバッカー(LB)陣の奮闘が不可欠だ。オフェンス力が高い富士通に一発でタッチダウンを決めさせないためにも、2列目のLBが捨て身のタックルで突破を防ぎたい。また富士通は被サック6とオフェンスラインがそれほど強固ではないため、スクリメージラインの攻防を制してどんどんプレッシャーをかけたい。

この試合は、富士通の山本洋HCも見どころにあげていた、富士通のディフェンスバック(DB)林奎佑(上段写真右)とアサヒビールのWR林雄太(下段写真)の兄弟対決も注目ポイントだ。兄の雄太が身長187センチ、弟の奎佑も身長182センチとサイズがある。奎佑は第1節終了後に「ディビジョンは別だけど上にいけば対戦することもあるので、そこは楽しみ。やられないように気をつけます」と話していた。果たして、兄の雄太が新人の弟に洗礼を浴びせるのか、それとも弟が兄を超えるのか。試合の行方とともに楽しみたい。