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【X1 Super】ディアーズがotonari福岡との撃ち合い制して残留決定

2022年11月19日(土) 20:44

X1 Super順位決定戦は19日、胎内ディアーズとotonari福岡SUNSが横浜スタジアムで対戦した。両軍合わせて9タッチダウンが飛び交うシュートアウト戦は、5タッチダウンをあげたディアーズが41対30で制して、X1 Super残留を決めた。一方、敗れたotonari福岡は、X1 Areaとの入替戦に進むことになった。

ディアーズはファーストドライブからフォースダウンギャンブルを果敢にトライするも失敗に終わり、続く相手のシリーズでフィールドゴールを決められ先制を許してしまう。立ち上がりから嫌な展開になりそうだったが、クオーターバック(QB)加藤翔平がワイドレシーバー(WR)小川悠樹へ逆転の3ヤードタッチダウンパスをヒットしてモメンタムを引き戻す。

追う立場となったotonari福岡は、相手の反則にも助けられゴール前2ヤードまで侵攻。ここからランニングバック(RB)ダニエル・ワイズに3連続でボールを託すと、最後はワイズが中央を突いてエンドゾーンへ頭から飛び込む気迫を見せ、再び主導権を握る。

残留に向けて負けられないディアーズも黙っていない。キッカー(K)青木大介の37ヤードフィールドゴールで試合を振り出しに戻すと、さらにQB加藤翔平からWR鈴木謙人への37ヤードロングボムがヒットして勝ち越しに成功する。

その後試合は、お互いにインターセプトを犯すミスの連続でスコアボードの得点は動かなかったが、篠崎蓮のインターセプトで攻撃権を奪取したotonari福岡は、RBワイズがゴール前1ヤードから執念のダイブで同点に追いつく。前半残り2分を切って自陣37ヤードからドライブを開始したディアーズは、34歳のQB加藤がベテランらしく冷静に攻撃を指揮して敵陣まで前進。ラストは、加藤と長く苦楽を共にしている38歳のK青木が52ヤードの難しい距離をきっちり沈めて、ディアーズが3点リードで前半を折り返した。

後半に入っても、お互いのオフェンスが機能して点取り合戦は続行する。ディアーズは、後半から司令塔を大和田昌太郎にスイッチすると、ラン主体の攻撃に変更。これが功を奏したか、ランオフェンスが機能し始めて、RB川村龍ノ介の3ヤードタッチダウンランで加点した。

残留に向けて闘志を燃やすotonari福岡は、この日息の合ったプレーを幾度も見せたQB西山雄斗とWR横山海マクスウェルのホットラインで逆襲する。フォースダウンギャンブルが成功してファーストダウンを更新した後の敵陣33ヤードからのプレーで、QB西山からエンドゾーンへ走っていたWR横山へパス。バックショルダーの難しいパスだったが、WR横山はきっちりと捕球。otonari福岡は、離れずに食らいついていく。

迫る敵を振り切りたいディアーズも、QB大和田がランパス織り交ぜたバランスアタックを見せ、ゴール前3ヤードまで前進。最後は自らがエンドゾーンまでボールを運び、再び突き放す。

そして、勝負の第4クオーター。10点を追うotonari福岡は、QB西山が敵陣30ヤードからエンドゾーンへ向かって縦に駆け上がるWR横山へ右腕を一閃。少し前のように思われたが、快足レシーバーはダイビングキャッチしてそのままタッチダウンとなった。しかし、トライフォーポイントは、相手にブロックされる痛恨のミスに終わった。

4点をリードするディアーズは、続く攻撃シリーズをパントに封じられたが、青木の左脚から蹴られたボールはフィールドに着弾して転々とすると、otonari福岡の選手にヒット。これをディアーズの百瀬皓太が素早くリカバーして攻撃権を奪取した。この好機をQB大和田からWR杉田有毅への22ヤードタッチダウンパスにつなげて、ディアーズは大きな追加点を挙げた。

試合時間残り4分32秒。2ポゼッション差でディアーズがリード。試合の行方はまだまだ分からないが、ディアーズはここまでの攻撃陣の奮闘に今度は守備陣が呼応。otonari福岡のギャンブルをきっちり止めて攻撃権を奪うと、自軍のオフェンスがファンブルしてターンオーバーとなるも、再びotonari福岡のオフェンスを封じて、熱戦に終止符を打った。

なお、この試合後に入替戦の抽選が行われ、抽選の結果、1試合目で敗れていたオール三菱ライオンズがX1 Area1位と、otonari福岡がX1 Area2位と対戦することが決まった。