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【X1 Super】エレコム神戸がRBTセミファイナル進出! 徹底的なボールコントロールでIBMを撃破

2022年11月20日(日) 14:57

X1 Superのライスボウルトーナメント(RBT)は20日、Division A2位のIBM BIG BLUE とDivision B 3位のエレコム神戸ファイニーズが横浜スタジアムで対戦した。完ぺきともいえるボールコントロールオフェンスを展開したエレコム神戸は、35対25でIBMを下し、RBTセミファイナルへ駒を進めた。

前半からエレコム神戸のペースで進んだ。レシーブスタートのエレコム神戸は、ファーストドライブからクオーターバック(QB)デイビッド・ピンデルの個人技が全開。レギュラーシーズンからギアを一段上げた感じの外国籍司令塔は、自らのランやワイドレシーバー(WR)デビン・フェルプスへのパスでオフェンスを指揮。ゴール前2ヤードまで進むと、ラストはランニングバック(RB)白神有貴の2連続ランでタッチダウン。6分21秒を費やして先制点を挙げた。

続くシリーズで3点を返されたエレコム神戸だったが、第2クオーターに入っても攻撃陣の勢いは止まらない。ピンデルと白神のランで徹底的にボールを進め、相手守備が上がってくると、空いたスペースに走りこんだフェルプスへパス。このバランスアタックが効果的に決まり、7分11秒にRB前田公昭の1ヤードタッチダウンランで加点。さらには、白神の3連続ランで敵陣まで侵攻すると、QBピンデルから右サイドを駆け上がってフリーになった内田大喜へ48ヤードのロングボムがヒット。リードを18点に広げて、エレコム神戸は前半を折り返した。

後半に入ると、IBMの破壊力あるオフェンスが目を覚まし始める。前半はパス3回成功で11ヤードの低空飛行だったQB政本悠紀が、WR近江克仁へようやくこの日初のパスを通すなど、エースレシーバーへ次々とパスへ通し、ゴール前2ヤードまで前進。最後は、前半に獅子奮迅の活躍だったRBジュレル・プレスリーが高さのあるダイブでエンドゾーンに飛び込み、IBMが後半のファーストシリーズでタッチダウンをマークした。

ここから流れが変わるかとも思われたが、この日のエレコム神戸は簡単にはモメンタムを手放さない。ピンデルと白神の地上戦で着実に時計を進めると同時にボールも進め、エンドが変わった最初のプレーでQBピンデルとWRフェルプスのホットラインが開通。司令塔からエースレシーバーへパスが投じられると、WRフェルプスは相手守備につかまれながらもがっちりとボールを離さず14ヤードタッチダウンパス。エレコム神戸が追加点を奪った。

なかなか点差を詰められないIBMも、QB政本とWR近江のコンビで応戦。政本から近江へのロングパス2本でレッドゾーンまで侵攻すると、敵陣11ヤードからのフォースダウンギャンブルでは司令塔自らがエンドゾーンまで駆け込み、勝利への執念を見せる。

11点リードのエレコム神戸は、終始徹底したラン攻撃で時間を消費する。今季自己最多の24回のキャリーで110ヤードをマークした白神や、この日アンストッパブルな存在だったQBピンデルのランで歩を進めると、QBピンデルがWRフェルプスへこの日自身3本目となるタッチダウンパスを成功させて、粘るIBMを再び突き放した。

負ければトーナメント敗退のIBMは、RBプレスリーの44ヤードでロングゲイン。一気に敵陣まで進み、ラストもプレスリーが右サイドをオープンに駆け上がる2ヤードタッチダウンラン。2点コンバージョンも決めて、10点差に迫る。

この時点で試合時間は残り5分を切り、ツーポゼッション差ならまだ勝負の行方は分からない。しかしエレコム神戸は、このドライブも白神のランなどでボールを進めて時間を消費。試合終了のホイッスルが鳴り響くと、エレコム神戸のベンチは歓喜の渦に包まれた。

攻撃時間は、IBMの15分46秒に対して、エレコム神戸が32分14秒。エレコム神戸は徹底したボールコントロールオフェンスでIBMの倍以上の攻撃時間を費やし、相手の持ち味であるハイパーオフェンスを封じることに成功した。