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【X1 Area】電通キャタピラーズがアズワンの追い上げを退け無敗でシーズン終了 1位で入替戦へ

2022年11月29日(火) 14:10

X1 Area最終節最終日第1試合は27日、フットボール日和となった兵庫県神戸市の王子スタジアムで、ここまで負けなしの5勝1分けですでにX1 Super下位チームとの入替戦出場が決定している電通キャタピラーズと、3勝3敗のアズワンブラックイーグルスとの一戦が行われた。試合は前半からハイパーオフェンスを展開してリードした電通が第4クオーターにアズワンの猛攻を受けたが28-20で勝利、6勝1分けでシーズンを終えた。

同日のこの後の試合でPentaOceanパイレーツが警視庁イーグルスに敗れたため、電通はリーグ戦1位となり、入替戦(12月10日富士通スタジアム)の対戦相手はオール三菱ライオンズとなった。パイレーツはotonari福岡SUNSと対戦する。

先手を取ったのは電通だ。X1 Areaで唯一パス獲得ヤード1,000ヤードを超え、タッチダウンパスも二桁にのせるクオーターバッキングを披露しているライフルアームのパサー、アーロン・エリスがエースワイドレシーバー(WR)河波正樹への62ヤードパスで敵陣21ヤードまで攻め込む。その後、エリスが自ら走り敵陣5ヤードへ。そしてランニングバック(RB)遠藤集が中央をゴリゴリ突破してタッチダウン。

アズワンはリターナー羽田健人がキックオフを大きくリターンして、敵陣42ヤードから攻撃を開始する。そして6分15秒、56ヤードのフィールドゴールを狙うも惜しくも外す。第2クオーター3分15秒にも46ヤードのフィールドゴールを狙うも外してしまう。

逆に電通は8分24秒に、自陣29ヤードからのオフェンスシリーズをドライブしてゴール前6ヤードへ。RB遠藤の5ヤードランのあと、最後はQBエリスから交代した伊藤宏一郎がフェイクを入れたQBキープで左オープンを突いてタッチダウン。

さらにディフェンスバック(DB)杉山慶が、アズワンQB渡邊貴信が放ったパスをインターセプトして攻守交代。自陣38ヤードからオフェンス開始し、ランとパスを織り交ぜたオフェンスを展開して敵陣33ヤードまで攻める。ここでWR南賢人がタッチダウンパスをレシーブして21-0と大きくリードする。

この後のキックオフをアズワンの今西亮平が37ヤードのビッグリターン。敵陣34ヤードまで進攻するものの、電通ディフェンスを崩すことが出来ずにフィールドゴールを選択。しかし46ヤードのトライは電通の宇田慎吾にブロックされ、38ヤードリターンされてしまい、前半終了。

後半に入っても電通は手を緩めない。アズワンが第3クオーターの4分53秒に4度目のフィールドゴールを狙うも、またも電通の杉山直人がブロック。なかなか得点をあげられない。逆に電通は、その後のオフェンスを得点に結びつける。

ランプレーを中心に攻撃を進め、敵陣20ヤードへ。1分56秒にQBエリスからWR南へのこの試合2本目のタッチダウンパスがヒット、点差は28-0と広がった。これで試合が決まったかと思われたが、第4クオーターにアズワンが意地の猛反撃をみせる。

1分45秒にフォースダウンギャンブルでファーストダウンを獲得すると、ゴール前1ヤードからQB渡邊が自らボールをキープしてタッチダウン。2分33秒には電通に追加点を狙ったフィールドゴールをブロックされたものの、粘りに粘って試合終了前残り35秒には、RB羽田が2ヤードを中央突破して14-28と点差を詰めた。

試合残り時間1秒で「リーグ戦1位通過をするために、5勝1分けで並んでいるパイレーツさんとの得失点差を少しでも広げようと得点を狙ったプレーコール」と電通の深川匠ヘッドコーチが試合後に語ったフィールドゴールトライはアズワンの大橋陸がブロック、こぼれたボールを笹元也が拾い上げて、89ヤードのリターンでタッチダウンした。しかし、ここでタイムアップ。

「最終クオーターが全ての試合でした。相手が前半を含めフィールドゴールを外していなかったら、負けていた試合。フットボールをなめてはいけない。ひとつひとつを丁寧にプレーしないと。 28点を獲得するまでは良いゲームだっただけに、勝てたことが素晴らしい。(X1 Superとの)入替戦は目標だっただけに必ず勝利したい。X1 Super昇格は念願ですから。入替戦まで2回の練習で身体、メンタル、スカウティングをしっかり準備していきたい」と次戦を睨む深川HCだった。