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【RBTセミファイナルの見どころ】第4節の再戦はエレコム神戸のリベンジか、それとも富士通が返り討ちか

2022年12月08日(木) 18:00

2022年のライスボウルトーナメントは、12日にセミファイナルの富士通フロンティアーズとエレコム神戸が東京ドームで激突する。Division Bに属する両チームは、第4節にも対戦して、その時は富士通が圧勝した。ライスボウル進出をかけた大一番で、富士通が返り討ちにするのか。対するエレコム神戸は捲土重来を期す。

富士通はクオーターファイナルのアサヒビールシルバースター戦で7タッチダウンを奪う大勝でセミファイナルに駒を進めた。攻撃は、クオーターバック(QB)高木翼、ランニングバック(RB)トラショーン・ニクソン、ワイドレシーバー(WR)松井理己(上段写真中央)が万全。往年のダラス・カウボーイズの“トリプレッツ”を彷彿させる盤石の布陣だ。課題だった控え層の厚さも、アサヒビール戦でRB三宅昂輝がランで99ヤード、2タッチダウンの活躍で克服した。オフェンスを見渡す限り、大きな綻びは見られない。

守備も、アサヒビールを114ヤードに抑えるなど攻守に隙がない。さらに、カナダのプロリーグCFLに参戦していたキッカー(K)/パンター(P)の佐藤敏基とオフェンスライン(OL)町野友哉が帰国して出場登録を完了したことも朗報だ。特に、チーム唯一の弱点とも言えたキッキングゲームにおいて、佐藤の正確な右足は大きな戦力となるだろう。佐藤は出場こそなかったが、所属チームがグレイカップを制覇。カナダで揉まれた経験を、ライスボウル連覇を狙う富士通にも注入する。

一方のエレコム神戸は、IBM BIG BLUEとのクオーターファイナルでは、攻守ががっちりと噛み合う会心の勝利だった。オフェンスは、QBデビッド・ピンデルがレギュラーシーズンからギアを一段階上げたようなパフォーマンスを披露。パスで3タッチダウン、走っても62ヤードと肩と脚でエレコム神戸オフェンスをけん引した。ディフェンス陣も、IBMの得意なパス攻撃をわずか117ヤードに封じる強さを見せた。

IBM戦勝利の要因はいくつもあるが、中でも一番の原動力はRB白神有貴(下段写真中央)のランだろう。自身の背番号と同じ24回のキャリーで110ヤード、1タッチダウンを記録。本人曰く、キャリア最多のラン回数だったという。「調子が上がってきている」という自身の言葉通り、富士通戦でも強靭なスタミナと独特な走法でエレコム神戸の突破口を開きたい。

2018年以降、両チームによる公式戦の対戦成績(プレーオフ含む)は、富士通の5連勝中。そのうちエレコム神戸が2タッチダウン以上奪ったゲームは、わずか1試合のみと富士通が圧倒している。第4節の対戦も、富士通が前半から31点を奪う猛攻を仕掛け、序盤で試合を決めた。エレコム神戸としては二の舞を避けるためにも、試合の入り方に注意したいところだ。そして、IBM戦で功を奏した徹底したボールコントロールオフェンスを展開して相手の攻撃時間を奪い、ロースコアゲームに持ち込みたい。

戦力差を見ても、Japan U.S. Dream Bowl2023122() 国立競技場 1300キックオフ)に出場する全日本選抜Japan All-Star Teamの第一次選抜候補に選ばれたXリーグの選手79名(外国籍選手含む)のうち、富士通が23名に対してエレコム神戸が2名。圧倒的な差があるように思えるが、サッカーワールドカップ日本代表のように勝負は試合終了の笛が鳴るまで何が起こるか分からない。

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