【X1 Super】チャンスで着実に得点を重ね、オービックが初戦を快勝
2019年08月26日(月) 15:166年ぶり日本一を目指すオービックシーガルズとオール三菱ライオンズの一戦が、富士通スタジアム川崎で行われた。
オービックは試合開始早々、LB寺田雄大(#34)のインターセプトリターンタッチダウンで先制。その後も攻守でオール三菱を圧倒し、48―16で快勝した。
オービックのキックオフで前半がスタート。オール三菱、最初の攻撃シリーズ、4プレー目だった。QB斉藤圭(#9)のパスをレシーバーがはじいたところ、オービックDB寺田がインターセプト。そのまま46ヤード走り抜けて先制タッチダウンを決めた。
オービックは続く攻撃シリーズでも3プレーでタッチダウンを決めた。QB菅原俊(#6)がTEホールデン・ハフ(#85)へ58ヤードのパスを決めてゴール前1ヤードに迫る。TEホールデンは、相手ディフェンス2人を振り払いながらの好走で、スタンドが沸きあがる。
第1クォーター4分50秒、RB地村知樹(#30)が、右オフタックルを抜けてタッチダウン。オービックが14-0とリードを広げた。
昨年、一昨年とオービックに2年連続で完封負けを喫しているオール三菱は、まずディフェンス陣が得点を奪った。
第1クォーター9分38秒、オービックのパントをDE柴田啓汰(#98)が飛び込んでブロック。これがセーフティとなって2-14とした。
しかしその後は、オービックのディフェンス陣が厳しい当たりでオール三菱に1stダウンを与えない。それに応えるようにオフェンスが2タッチダウンを加え、27-2とリードして前半を終了した。
後半最初のシリーズ、オービックはQB菅原がWR木下典明(#18)、前田眞郷(#11)へロングパスを通す。わずか4プレーでゴール前15ヤードに迫ると、RB成瀬圭汰(#44)がタッチダウンを決めて、34-2とした。
その次の攻撃シリーズで、オール三菱は3人目のQB谷口翔真(#15)が登場。オービックの2度の反則もあって、ゴール前19ヤードまで攻め込んだが、QB谷口のパスをオービックDB山本泰世(#32)がインターセプト。
チャンスを失ったかに見えたが、オール三菱のディフェンス陣がファインプレーを連発。LB岩井康祐(#2)がQBサックを決めた直後、DB末富邦人(#44)が強烈なタックルを決めてファンブルを誘い、オフェンスにつなげる。
オール三菱QB谷口のパスプレーに、オービックがレイトヒットの反則を犯しゴール前13ヤードへ。最後はQB谷口がWR佐伯龍之介(#7)にパスを決めてタッチダウン。9-34と追いすがる。
勢いづくオール三菱は、続くキックオフでオンサイドキックに成功。再び攻撃権を得たがダウン更新できず、攻撃権はオービックへと移る。
オービックは3つの反則で40ヤード罰退しながらも、交代出場したQB荒木裕一朗(#12)が、TE森章光(#89)へのタッチダウンパスを決める。
その後はオール三菱、オービックともに1タッチダウンを決め、48-16のファイナルスコアで、オービックが勝利した。
オービックの古庄直樹ヘッドコーチは「反則やミスを、やってはいけない場面で多く出してしまった」と、反則8回99ヤードの罰退を反省しながらも「それをひきずらず、集中して(タッチダウンを)とれた。成瀬の成長に救われた」と、この日2タッチダウンを決めた成瀬を称える。
エースQBスカイラー・ハワード(#3)やRB李卓(#29)ら、主力選手を多数温存しながらの快勝で、選手層の厚さを見せつけた。
次のエレコム神戸戦については「前半戦のキーになる試合。いいQBを持ったチームなので楽しみ」と話した。
オール三菱の櫻井瞭オフェンスコーディネーターは、「QB3人がチャンスを作って、モノにでき、オービックとの差が少しずつ縮まってきたと思う」と、手応えありの感触。
次は東京ドームでのナイトゲーム。「東京ガスには去年負けているので、しっかり準備して勝ちに行きたい。ドームは何が起こるかわからないので、QB3人でしっかりゲームを組み立てたい」と、次の戦いに期待を寄せる。
Text 福永美佐子
Photo エムアイプランニング