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【Jr.パールボウルトーナメント】富士フイルム海老名が昨季X1 Superのオール三菱下し決勝進出

2023年06月04日(日) 18:16

X1 Areaは4日、オール三菱ライオンズと富士フイルム海老名Minerva AFCによるJr.パールボウルトーナメント準決勝が富士通スタジアム川崎で実施された。初夏の風が薫る穏やかなコンディション下での試合は、富士フイルム海老名が17対10で勝利し決勝へ駒を進めた。

今季からX1 Areaに降格したオール三菱と、昨季X1 Areaで3位とX1 Superとの入替戦にあと一歩だった富士フイルムの一戦は、序盤はお互いに攻め手を欠きパントの応酬だった。試合が動いたのは、エンドが変わった第2クオーター。今季3戦目でゲーム慣れしている富士フイルム海老名は、クオーターバック(QB)鈴木貴史がフィールド中央付近を縦に駆け上がったタイトエンド(TE)森章光にパスを一閃。身長189センチ、体重90キロのTE森は2人のディフェンスに挟まれながらもエンドゾーン内で見事捕球して、先制の31ヤードタッチダウンキャッチを完遂した。

試合はその後もこう着状態が続き、富士フイルム海老名の7点リードで後半に突入した。

富士フイルム海老名は、後半開始早々にビッグプレーでリードを広げた。富士フイルム海老名は守備陣の踏ん張りで相手のファーストドライブをパントに封じると、リターナーの安達絹心が相手守備を次々と身軽にかわして左サイドを駆け上がり、そのままエンドゾーンまで68ヤードを走り切った。

なおも富士フイルム海老名は、ランニングバック(RB)大迫亮太の力強いランを軸にボールを進め、競技歴4か月にも満たない新人キッカー(K)大野郁也の34ヤードフィールドゴールで加点した。

今季初戦を迎えたオール三菱も、最終クオーターにようやくエンジンがかかり始める。QB江守優のパスを中心に着実にボールを進めて相手陣内に進入すると、最後はQB江守からWR長岡大和への8ヤードタッチダウンパスがヒットした。

しかし富士フイルム海老名は、守備陣が要所でインターセプトして相手に思うように攻撃をさせない。試合残り2分を切ったところでフィールドゴールを許しワンポゼッション差に詰め寄られたが、直後のオンサイドキックをしっかりとリカバーして勝利も掴み取った。

就任2年目の朝倉孝雄ヘッドコーチは、2試合連続のパントリターンタッチダウンについて「春先からパントリターンを重視してきてその成果が出ました。やって来たことの結果が出たのはうれしかったです」とスペシャルチームの出来に目を細めた。

決勝は、この試合後に行われるPentaOceanパイレーツ対警視庁イーグルスの勝者と対峙する。指揮官は「小細工無しの真っ向勝負で挑みます」と話し、フィジカル勝負で春の大一番に臨む構えだ。