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目指すは佐伯兄弟のような「エグい」キック 秋の試合出場を狙う神戸ボウルMVPパナソニックP小林真大

2023年06月13日(火) 12:27

春季公式戦神戸ボウルでMVPを受賞したのはパナソニック インパルスのパンター(P)小林真大だった。

試合は3-3で勝敗がつかず引き分けに終わったが、7回のパント機会で総獲得309ヤード(平均44.1ヤード)とロングパントでフィールドポジションを大きく挽回して、チームを支えた。

「これまでの試合で大きな賞を受賞したことはありません。賞とは無縁でした。だからびっくり」と試合後に小林は語った。「高校時代は蹴るのが得意だったのでサッカー部。神戸大学に入学して名門サッカー部に入部届けを出したんですが、アメリカンフットボール部のほうが面白そうと思い直して」アメフトを選択したのだという。

そして昨年、強豪パナソニックインパルスの門を叩いた。

「でも同じポジションには実力と経験がある佐伯さん兄弟がいて、昨年は出場機会は全くなし。練習では50ヤードから60ヤードの飛距離は出るんですが、それは10本に1本くらい。それではダメで今年こそはと、年初めから一念発起してビデオを観たり、ストリングスコーチに身体の使い方や体幹強化など教えてもらい技術面などを全面的に見直しました」と言う小林。

その成果もあってか、グリーンボウルトーナメント1回戦のotonari福岡SUNS戦ではPとして出場した(エレコム神戸ファイニーズとの決勝戦では、チームがパント機会なしのため出場せず)。

荒木延祥監督は「安定感のあるパントを蹴られるようになった」と絶大の信頼を寄せる。それでも小林本人は「今日の試合は最初は緊張して全くダメでした」と反省しきりだ。「ドロップ(スナップを受けてからボールを落として蹴るまでの動作)を何回もやって、イメージをつかむ練習だけを時間を設けて繰り返しています。それは試合中でも(同じ)。佐伯さん兄弟という凄いお手本がいるので、何でも教えてもらえるし、参考になる。僕も先輩たちのような『エグい』キックを蹴ることができるようになりたい」

2年目で大きく開花したのでは、の問いに「まだまだ全然。少しだけの開花です」と笑う。しかし「実力が足りないので、もっともっと練習して成長して秋季リーグはパンター&キッカーとして頑張りたい。そしてチームの日本一奪還に少しでも貢献したいです」と胸を張る。「秋の秘密兵器」に大化けしそうな予感がする。