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【X1 Super】富士通フロンティアーズが関西遠征の開幕戦でエレコム神戸ファイニーズに快勝 ライスボウル3連覇に向けて好スタート

2023年09月09日(土) 23:46

2023年度X1 Super秋季リーグ戦開幕節初日第1試合は、9月9日(土)正午からMKタクシーフィールドエキスポで、アメリカンフットボール日本選手権ライスボウル3連覇を目指す富士通フロンティアーズと、これまで富士通戦全敗のエレコム神戸ファイニーズが対戦した。

前半に3本のタッチダウンと1本のフィールドゴールを決めた富士通が31-14のスコアで粘るエレコム神戸を下し、開幕戦勝利を飾った。

先攻のエレコム神戸はランプレーを中心にゲインを重ねる。そして富士通のラフィング・ザ・パサーの反則で敵陣に侵入。その後、テンポ良くオフェンスを展開し、第1クオーターの3分27秒、中央突破のランプレーでファーストダウンを獲得したかと思われた瞬間、富士通ディフェンスの猛タックルにあい、ボールをファンブル。富士通がこぼれたボールを確保して攻守交代となった。

富士通は自陣33ヤードからの攻撃でエースワイドレシーバー(WR)松井理己への13ヤードのパスが通りファーストダウン更新。続いてエースランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンが相手のタックルを振り払って51ヤードを独走してタッチダウン。7-0と先制する。

さらに第1クオーター残り5秒には日本屈指のクオーターバック(QB)高木翼が右サイドを走るWR柴田源太へ22ヤードタッチダウンパスをヒットさせて14-0と順調な滑り出しをみせる。

一方のエレコム神戸は第2クオーター、QBデイビット・ピンデルが左サイドを走るWR内田大喜への50ヤードパスを決めて一気に敵陣30ヤードへ。さらにランプレーで前進を図るが、富士通ディフェンスの壁を破れずに48ヤードのフィールドゴールをキッカー(K)谷川堅斗がきっちり決めて3-14と追いすがる。

しかし、富士通はその後のオフェンスをQB高木が得点に結びつける。前半残り3分20秒にWR神優成への6ヤードタッチダウンパス成功、さらに前半終了間際にK納所幸司が23ヤードフィールドゴールを決め、24-3と大差をつけて前半を折り返した。

後半最初のポゼッションで、富士通はこの試合初めてパントで攻撃権を放棄する。この後、エレコム神戸は時間をたっぷり使って自陣29ヤードから敵陣ゴール前1ヤードまで69ヤードを4回ファーストダウン更新でドライブする。しかし、タッチダウンを狙ったランプレーで富士通のディフェンスライン(DL)に止められた上にファンブルロストしてしまう。

攻守交代となって富士通は自陣1ヤードから攻撃を開始。ランプレーを繰り出すものの、山本洋ヘッドコーチが「相手の注文どおりのセーフティ守備にまんまとはまってしまった」と述べたエレコム神戸ディフェンス陣に阻まれてセーフティとなり2点を献上してしまう。

そして、最終Qクオーターの7分4秒には、K谷川に37ヤードフィールドゴールを決められて8-24とじんわりと追い上げられる。しかし、富士通はその後のエレコム神戸のオンサイドキックをリターナー北川太陽が48ヤードリターンしてゴール前2ヤードまで持ち込む。最後はQB高木からのハンドオフを受けたRB三宅昴輝が右オフタックル付近を突き、そのままエンドゾーンに飛び込み、31-8と23点差に得点を広げた。

粘るエレコム神戸はパス攻撃を中心に得点を奪いにかかる。そして、試合時間残り3分37秒で右サイドを走るWR永見諭貴への36ヤードタッチダウンパスが決まり14-31と追い上げた。さらに試合終了間際には敵陣深くまで攻め込み、得点機を得るものの、タッチダウンを狙ったパスを富士通ディフェンスバック(DB)渡辺裕也がエンドゾーンでインターセプトしてエレコム神戸の攻撃を断ち切った。

試合後、山本HCは「この試合で良い点は勝利できたこと。反省点は今年(計時の)ルール改正がされて攻撃の機会が減っている。今日の試合でうちの攻撃回数は昨年と比べて10~15プレー減っているので、少ないチャンスを生かしてスコアしていくようにしていかないと。後半、相手のドライブを断ち切れなかった。守備陣にケガ人が多いけれども修正が必要だ。ただしファンブルフォースやインターセプトを引き起こしたことは成果。今日の試合は(採点するなら)65点から70点。期待値があるだけにもっとコミュニケーションを図って、ルートミスなど細かいミスを突き詰めていかないと。できないままで終わらせると上位チームには通用しない」と快勝にも決して胡坐をかいてはいない。