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【X1 Super】K佐伯眞太郎の3FGなどでパナソニック インパルスがノジマ相模原ライズに勝利 日本人QB体制は3TDパス成功の滑り出し

2023年09月10日(日) 00:04

X1 Superの秋季リーグ戦開幕節初日は、大阪府吹田市のMKタクシーフィールドエキスポで、リーグ戦12連勝中のパナソニック インパルスと、新外国籍選手の加入などでディフェンスを強化したノジマ相模原ライズが対戦した。試合は、前半に3本のフィールドゴールを着実に決めて得点を重ねたパナソニックが、30-10で勝利し、X1 Superで最長のレギュラーシーズン連勝を13に伸ばした。

今シーズンは、石内卓也と荒木優也の二人の日本人クオーターバック(QB)で戦いに挑むパナソニック。夏の練習機会も均等に与えられて競争する2人のうち、開幕戦のスタートQBは石内に任された。その石内は、自陣20ヤードからのオフェンスで、ランニグバック(RB)藤本拓弥のランや、ワイドレシーバー(WR)レオンシャ・フィールズへのパスを決め敵陣に攻め込む。さらに、パスを受けた新加入のタイトエンド(TE)ダックス・レイモンドが力強く走りゴール前5ヤードまで迫った。しかし、ここから攻めあぐね、インターフェアランスの反則もとられて後退すると、キッカー(K)佐伯眞太郎が35ヤードのフィールドゴールを決めて3-0と先制した。

パナソニックは、直後のノジマ相模原のオフェンスでQBカート・パランデックがトスをミスして転がるボールをリカバーし、敵陣37ヤードからの攻撃権を得る。しかし、ここでもQBサックを浴びたり、パスを失敗したりしてタッチダウンを奪えない。厳しい距離を残したが、K佐伯(眞)が51ヤードのフィールドゴールをきっちり決めて6-0とリードを広げた。

ノジマ相模原は次のオフェンスでもミスが出る。QBパランデックからTE定成吉輝へのパスが決まるが、ディフェンスバック(DB)ワイズマン・モーゼス海人の激しいタックルを受けてボールをファンブルし、ラインバッカー(LB)前川真司にリカバーされてしまう。このターンオーバーで得たチャンスにQB石内が縦に走るWRフィールズへのパスを決めてタッチダウンし、13-0とさらにリードを広げた。

第2クオーターにはノジマ相模原も、相手のパントミスから得たチャンスでゴール前2ヤードまで迫ったが、ラン、パスともエンドゾーンに届かず無得点に終わる。

一方、自陣3ヤードからとなったパナソニックオフェンスは、RB藤本のランや、QB石内からRB牧田圭祐、TEレイモンド、WRフィールズなどへのパスが決まり大きく陣地を挽回。前半終了間際にK佐伯(眞)が44ヤードのフィールドゴールを決めてスコアを16-0として折り返した。

パナソニックは後半最初のオフェンスを自陣39ヤードから開始する。QB石内が、WR小倉豪、長沼晃平、RB牧田、WR木戸高斗らへのパスを決め敵陣22ヤードまで攻め込み、タッチダウンもWR桑田理介への22ヤードパスで決め23-0とした。

このままでは終われないノジマ相模原は、第3クオーターの10分25秒に新人K 竹内空が36ヤードのフィールドゴールを決めようやく3点を返すと、第4クオーターの最初のオフェンスでQBパランデックがWR伊藤雅恭へ51ヤードのタッチダウンパスを決めて23-10と追い上げた。

さらに点差を詰めたいノジマ相模原だったが、QBパランデックが投じたパスをレシーバーがはじいて浮いたボールをパナソニックLB小西憂にインターセプトされ、そのままエンドゾーンまで走り込まれてしまう。かろうじて相手反則でタッチダウンは取り消しとなったが、パナソニックのもう一人のQB荒木がWR長沼へのタッチダウンパスを決めて万事休す。30-10でパナソニックが勝利を収めた。

パナソニックの荒木延祥監督は「オフェンス、ディフェンス共にデザイン通りに決まった点と、K(佐伯)眞太郎がキックで前半しっかり得点を重ねてくれたのが大きかった。(日本人QBで戦うという選択は)負けて納得できなかったという昨年の経験から、チームのみんなの意見として、日本人QBを周りがしっかりサポートして戦うという道を選んだ。まだまだ彼らのポテンシャルを活かしきれていないと思うので、シーズンを通じてもっとよいクオーターバッキングをしてもらえるよう練習を積み重ねていきたい」と、まずは順調な滑り出しにホッとした表情だった。