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【X1 Super】新旧戦力がかみ合ったアサヒビールが開幕白星発進 ディアーズとの接戦を制す

2023年09月10日(日) 18:24

X1 Superレギュラーシーズン開幕節は10日、アサヒビールシルバースターと胎内ディアーズが富士通スタジアム川崎で対戦。アサヒビールは、途中出場のクオーターバック(QB)安藤和馬が好リリーフを見せれば、新加入のワイドレシーバー(WR)デビン・フェルプスが3タッチダウン捕球の大活躍。新旧戦力がかみ合ったアサヒビールは28対24でディアーズを下し、開幕白星発進した。

前半キックスタートのディアーズは、ディフェンスバック(DB)杉本紘一がこの試合最初のプレーで相手QB柴崎哲平のパスをがっちりインターセプト。敵陣21ヤードで攻撃権を得ると、ランニングバック(RB)川村龍之介のランなどで着実にボールを進め、最後は、主将のRB宮幸崇が中央からダイブして先制タッチダウンを決めた。

いきなり7点のビハインドを負うことになったアサヒビールだが、すぐさまやり返す。ディアーズ陣内でQB加藤翔平がフィールド中央付近のレシーバーへパスを投じたところ、レシーバーの手をはじき宙に浮いたボールをアサヒビールDB長嶋佑輔がキャッチしてターンオーバー。この好機に得たシリーズで、QB柴崎が左サイドを駆け上がるWRフェルプスへ名誉挽回となる34ヤードタッチダウンパスをヒットした。新加入コンビが活躍したアサヒビールは、試合を振り出しに戻した。

その後3点を勝ち越されたアサヒビールだったが、パンターも兼任する安藤の滞空時間の長いパントをディアーズのリターナーがマフ(捕球ミス)して、これをアサヒビールがリカバー。敵陣32ヤードで攻撃権を奪取したチームは、この絶好機に、QB柴崎からWR林雄太への28ヤードパスでゴール前4ヤードまで迫り、とどめは再びQB柴崎とWRフェルプスのコンビで逆転タッチダウンを成功させた。

追う立場になったディアーズは、前半終了間際にQB加藤がベテランらしい冷静なクオーターバッキングで長短のパスをつなぎ前進。アサヒビール陣内38ヤードに入ると、フィールド中央付近を縦に駆け上がってフリーとなったWR井上翔太へロングボム。捕球した井上はそのままエンドゾーン内へボールを運び、ディアーズが17対14とリードして前半を折り返した。

後半に入ると、ディアーズは敵陣でDB臼井雄斗が、QB柴崎からWRフェルプスへのパスを読み切ってインターセプト。このチャンスにQB加藤が、左コーナーで完全なフリー状態となったWR井田陽へ余裕のタッチダウンパスを成功。トライのキックも成功させたディアーズは、リードを10点に広げた。

局面を打開したいアサヒビールは、司令塔を柴崎から安藤へスイッチ。この采配がズバリとはまり、オフェンスにリズムが生まれる。途中出場の32歳のベテランQBは次々とパスを通してゴール前2ヤードまで侵入すると、ラストは右へロールアウトしながらレシーバーを探し、エンドゾーン内右でフリーとなったRB川村洋志へストライクのタッチダウンパスをヒットした。

そして、勝負の最終クオーター。お互いの意地と意地がぶつかり合い、なかなかスコアボードの得点が動かなかったが、最後に勝利の女神がほほ笑んだのはアサヒビールだった。QB安藤が、第3ダウン1ヤードの場面で、右サイドからシャローでクロスして内へ切り込んできたWRフェルプスへパスを成功。すると、捕球したフェルプスはディアーズ守備網を切り裂き、エンドゾーンへボールを運んだ。

試合をひっくり返したアサヒビールは、その後のディアーズのフォースダウンギャンブルをストップ。試合終了までボールをコントロールして、そのまま逃げ切りに成功した。