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【X1 Super】アサヒ飲料クラブチャレンジャーズが兵庫県尼崎市で東京ガスクリエイターズに逆転勝ち 試合時間残り6秒で清水大和が決勝TD

2023年09月10日(日) 22:40

X1 Superの開幕節第2日目は、兵庫県尼崎市のベイコム陸上競技場で、地元開催で気合の入るアサヒ飲料チャレンジャーズと、昨年より得点力アップが期待される東京ガスクリエイターズが対戦した。昨年の両チームの顔合わせでは、試合時間残り9秒で決着したが、この試合も残り6秒でタッチダウンを奪ったアサヒ飲料が17-13で逆転勝ちし、初戦を勝利で飾った。

先制したのは東京ガス。自陣33ヤードからのオフェンスは、クオーターバック(QB)テバカ・ツイオチがワイドレシーバー(WR)カナワイ・ノアへの短いパスを決めると、ランニングバック(RB)の星野陵太朗、ツイオチ、RB森分優人のランで前進を重ね、QB若林駿太のドロープレーも決まって敵陣15ヤードまで迫った。しかし、ここでフォルススタートの反則やパス失敗などでファーストダウンを奪うことができず、キッカー(K)高橋寛太が34ヤードのフィールドゴールを決め、3-0とした。

その後は、両チームとも敵陣に入り込むものの攻めきれない。そんななか、東京ガスのQBツイオチが投じたパスをアサヒ飲料ディフェンスバック(DB)小池元基がインターセプトし、チャンスが転がり込む。敵陣34ヤードからのオフェンスを展開するアサヒ飲料は、RB川淵将紀のラン、QBギャレット・サフロンからWR阿部拓朗へのパス、さらにRB川淵のラン、TE小山哲平へのパスを決めたもののQBサックに遭いタッチダウンはならず。K西岡眞太朗の28ヤードのフィールドゴールで3‐3の同点に追いついた。

直後の東京ガスの攻撃は自陣16ヤードから開始し、QBツイオチがWR加藤侑矢や大阪弘毅、RB星野のランなどで敵陣28ヤードまで迫る。しかし、ここでも反則を犯してしまうなどエンドゾーンまでボールを運び込むことができず、K高橋の52ヤードフィールドゴールで3点を追加し6-3で前半を折り返した。

後半最初のアサヒ飲料のオフェンスは、QBサフロンからWR藤俊輔、阿部へのパスや、サフロン自身やRB川淵のランで敵陣に入ると、QBサフロンからWR藤、ブギー・ナイトへのパスも決まりゴールまで6ヤードとする。ここはQBサフロンがWR阿部にタッチダウンパスを決め10‐6と逆転に成功した。

対する東京ガスも直後に自陣31ヤードからオフェンスを展開。RB星野の2度の力強いラン、QB若林からWR林裕嗣へのパスも決まり敵陣へ侵入。ここから相手の反則でさらに前進するとQB若林がWRノアへパスを決める。その後はRB星野、そして森分のランで残り8ヤードとし、QB若林がドロープレーでエンドゾーンに走り込みタッチダウン。再び東京ガスが13‐10とリードを奪った。

 

地元尼崎で負けられないアサヒ飲料は、試合残り5分49秒から始まったオフェンスを、RB川淵のラン、そしてQBサフロンからWR藤、阿部、ナイトへのパスを次々と決め、さらにRB山田陸斗のラン、阿部へのパスでゴール前8ヤードまで迫った。ここから時間を使いながらランで攻め、ワイルドキャットの隊形からRB清水大和が3ヤードを走りタッチダウン。試合時間残り6秒の逆転劇にベンチもスタンドも大いに盛り上がり、17‐13でアサヒ飲料が開幕戦の白星を手に入れた。

アサヒ飲料の正重高志ヘッドコーチは「プラン通りではなく、(初戦勝利も)全くうれしくない。この試合はランプレーを出せないと厳しいと話していたが、オフェンスラインはしつこいブロックができずランプレーが進まなかった。ランが出ないことでシチュエーションが悪くなり、結果としてパスも通すことができない展開になってしまった。次までにしっかり巻き直してやらんと痛い目に遭うと思う」と勝利に喜ぶベンチとは対照的に厳しい口調で試合を振り返った。

一方、東京ガスの板井征人ヘッドコーチは「オフェンスは昨年に比べ点を取れるようになってきているので、そこをしっかり徹底してできれば…。ディフェンスは昨年と同じで最後に止めきれずロングドライブされているので、勝負を掛けれる仕組みを作らないといけない」と現状の課題を冷静に分析し、次の試合に挑む。