【X1 Super】パナソニックが開幕2連勝、最後まで勝負の行方が分からない激戦で東京ガス下す
2023年09月23日(土) 19:20
X1 Super第2節の東京ガスクリエイターズ対パナソニックインパルスが23日に富士通スタジアム川崎で行われた。終盤まで互角の戦いが演じられた一戦は、パナソニックが28対21で勝利。勝ったパナソニックは開幕2連勝を飾った。敗れた東京ガスは2連敗。
前半レシーブスタートのパナソニックは、いきなりオンサイドキックの奇襲を仕掛けられたが難なくリカバー。50ヤードから攻撃を開始したパナソニックは、立ち上がりからの4連続ラン攻撃でレッドゾーン内に入ると、第3ダウン11ヤードの場面で、クオーターバック(QB)石内卓也からエンドゾーン内中央のワイドレシーバー(WR)木戸崇斗へ13ヤードタッチダウンパスが通り幸先良く先制した。
今季初勝利を目指す東京ガスも、すぐさま反撃に転じる。パスとランを効果的に混ぜながら粘り強い攻めで敵陣まで侵入し、QB若林駿太のキープでフォースダウンギャンブルを成功させると、これで勢いに乗ったQB若林が続くプレーで左サイドライン際を縦に駆け上がったWRカナワイ・ノアへふわりとしたパスを一閃。WRノアが相手守備と競り合いながらもしっかりとキャッチする19ヤードのタッチダウンパスが決まり、東京ガスは試合を振り出しに戻した。
さらに東京ガスは、第2クオーターにビッグプレーが飛び出す。フィールド中央付近に位置していたラインバッカー(LB)カウラナ・アペルが、相手QBの左サイドへのパスを読み切ってインターセプト。LBアペルはそのままエンドゾーンまでの63ヤードを走り切るピックシックスを決め、東京ガスは勝ち越しに成功した。
追う立場となったパナソニックはフィールドゴール失敗、インターセプトとミスを重ねてなかなかスコアボードに得点を刻めなかったが、前半終了間際にタイトエンド(TE)ダックス・レイモンドがエンドゾーンを背にしながらQB石内からのパスを好捕。13ヤードのタッチダウンプレーが決まり、パナソニックは同点に追いついた。
後半に入っても一進一退の攻防が続く中、第3クオーターはパナソニックペースで進む。パス攻撃で活路を見出そうとするパナソニックは、QB石内からWR木戸への28ヤードパスで一気に敵陣深くまで攻め込むと、ゴール前4ヤードではQB石内からRB立川玄明へスクリーンパス。捕球した立川が相手守備のタックルをものともせずエンドゾーン内にボールを運び、リードを奪い返した。
しかし、この日の東京ガスはビッグプレーを連発して追いすがる。エンドが変わった最終クオーターの立ち上がりに、敵陣でのパント隊形から森上衛が果敢に突っ込みブロックに成功。フィールドを転々としたボールを味方選手が拾い上げ、そのままエンドゾーンまで走りこんだ。
さらに、東京ガスは速見朋弥がRB立川のファンブルを誘発すると、平沢太一がリカバーして自陣29ヤードで攻撃権を獲得する。これでモメンタムを一気に引き寄せたかに見えた東京ガスは、メインスタンドからファンの声援も味方にしてボールを着実に進めパナソニック陣内まで進入。そして、キッカー(K)高橋寛太は53ヤードのフィールドゴールを狙うが、残念ながら失敗に終わった。
相手のミスに助けられたパナソニックは、自陣からのドライブでRB岩月要とRB立川のランプレーでボールを進める。そして敵陣38ヤードからのプレーでは、ピッチを受けたRB立川が密集をするすると抜けて、自らのファンブルを帳消しにする勝ち越しのタッチダウンランを決めた。
最後まで諦めない東京ガスは、パナソニックの攻撃をパントに追い込む。残り時間は1分強。追いつくには十分な時間が残されている。しかし、パント隊形からブロックを狙いにいったLBアペルが痛恨のラフィング・ザ・キッカー。この反則で攻撃が続行となったパナソニックは、タイムアウトが残っていない東京ガスを尻目に時間を消費して熱戦に終止符を打った。