【X1 Super RBTクオーターファイナルの見どころ】オービックシーガルズとエレコム神戸ファイニーズが2年越しの決着戦へ
2023年11月16日(木) 18:15
X1 Superライスボウルトーナメント(RBT)のクオーターファイナルは19日、横浜スタジアム、富士通スタジアム川崎、ヤンマースタジアム長居で計4試合が行われる。そのうち、富士通スタジアム川崎で開催されるのがオービックシーガルズ(Division A2位)対エレコム神戸ファイニーズ(Division B3位)の対戦だ。
オービックは最終戦のパナソニック インパルス戦に敗れたものの、4勝1敗でRBTに進出し、2010年から続く連続ベスト4入りを目指す(新型コロナウイルスのため変則開催だった2020年を除く)。一方のエレコム神戸は開幕2連敗のあと1引き分けを挟んで2連勝でプレーオフに突入する。昨年に続くセミファイナル進出をかけた戦いだ。
オービックは今季、大野洋HCの新体制で開幕を迎えたが、攻守ともにトップレベルのチームとなってポストシーズンを迎える。クオーターバック(QB)タイラー・クルカは5試合で1,058ヤード、11タッチダウン(いずれもリーグ2位)をパスで稼ぐ活躍を見せている。タイトエンド(TE)ホールデン・ハフ、ワイドレシーバー(WR)渡邊ジャマール、西村 有斗らにパスを展開してオフェンスを進める。ランニングバック(RB)李卓はランだけでなく、パスキャッチでも着実にゲインできる存在だ。
伝統的にスピードがあり、堅固なディフェンスは今季も健在だ。仲里 広章や板敷 勁至が固めるディフェンスライン(DL)は守りが固く、相手QBにプレッシャーをかける。2年目のディフェンスバック(DB)助川左門は3インターセプトを記録したボールホーカーだ。1試合平均わずか7.8失点のディフェンスでエレコム神戸を迎え撃つ。
エレコム神戸は投げてよし、走ってよしのQBデイビッド・ピンデルがオフェンスの中心だ。運動能力の高い2年目のQBは脚力を生かしてパスラッシュをかわし、レシーバーがワイドオープンになる時間を稼ぐことができる。WRセオ・ハワードとのコンビネーションが爆発すればオービックとの点の取り合いでもいい勝負ができる。
もっとも、大量得点を取るのがエレコム神戸の得意なスタイルではない。強さを発揮するのはディフェンスがロースコアに持ち込んで、ランによるボールコントロールが効果的に決まった時だ。昨年のクオーターファイナルでIBM BIG BLUE を破った試合がいい例で、こうした試合展開に持ち込むためには白神有貴、秋元ミンジェ、田名部怜央らRB陣のコンスタントな活躍が不可欠だ。
ディフェンスはDB陣に注目だ。3インターセプトの村井翔哉、2インターセプトでハードヒッターのブランドン・マッキンニーらがオービックのパスを寸断できれば得意のパターンに持ち込むことができるだろう。
直近では昨年の第2節で対戦し、この時は14ー14で引き分けている。負けたら終わりのプレーオフは、昨年持ち越した決着をつける最高の舞台だ。