【X1 Super順位決定戦】前半に得点を重ねたアサヒ飲料チャレンジャーズが胎内ディアーズの反撃を断ち切って勝利
2023年11月18日(土) 20:49
X1 Super順位決定戦のアサヒ飲料クラブチャレンジャーズ対胎内ディアーズの一戦は18日、大阪府吹田市の万博記念競技場で行われた。リーグ戦で2勝して最終成績で上回っていたアサヒ飲料が優位に試合を進め、14‐8で勝利してシーズンを終了した。敗れた胎内は既にX1 Areaとの入替戦出場が決まっており(対戦相手は未定)、12月9日に富士通スタジアム川崎で今季最終戦を迎える。
胎内のキックオフがタッチバックとなり、試合はアサヒ飲料の自陣25ヤードからのオフェンスで始まった。クオーターバック(QB)ギャレット・サフロンがワイドレシーバー(WR)ブギー・ナイトや阿部拓朗らにパスを投げ分け、そこにサフロン自身やランニングバック(RB)川淵将紀ランを織り交ぜたバランスアタックを展開して順調にファーストダウン更新を重ねた。最後はエンドゾーン右奥に走るナイトへパスが決まりタッチダウンし、7‐0と先制する。
対する胎内の攻撃はQB加藤翔平のパスとRB川村龍之介のランを中心に反撃を試みるが、アサヒ飲料のディフェンスライン(DL)やラインバッカー(LB)の出足が良く、思うように進まない。
逆にアサヒ飲料のオフェンスはライン戦で優勢に立ち、QBサフロンが余裕を持ってパスを投げこみ、その合間にRB山田陸斗のランでゲインしながらゴール前まで前進する展開。エンドが替わった第2クオーター開始直後にQBサフロンがエンドゾーン中央に飛び込んでタッチダウンを奪った。このタッチダウンで14‐0とリードを広げ、このスコアのままで前半は終了を迎える。
劣勢の展開の中、胎内で光ったのはパントによる陣地の挽回だった。パンター(P)木村健太朗や青木大介はパントを蹴る機会が巡ってくるたびに巧妙なパントを披露した。陣地を大きく回復するパントが前半で2回あったが、後半には青木が敵陣1ヤードでボールを止める絶妙のパントを蹴った。このフィールドポジションが功を奏し、直後のアサヒ飲料の攻撃でディフェンスバック(DB)中山純がセーフティを決めることになる。胎内はスペシャルチームとディフェンスによってこの試合で初めてスコアボードに得点を刻み、14-2と差を縮めることに成功した。
第4クオーターに入るとさらに胎内は追い上げを見せる。大和田昌太郎など複数のQBを使い分け、ランを中心に着実に前進。ゴール前1ヤードからのギャンブルこそ失敗して攻守交代となったが、自陣深くからの開始を強いられたアサヒ飲料の攻撃で、胎内ディフェンスが奮起してゲインをさせず、パントに追い込む。そのパントが飛距離の出ないミスパントとなり、試合時間残り4分54秒で胎内は敵陣から再びオフェンスの機会を得た。
RB川村龍之介のランを中心に前進し、このドライブはエンドゾーン左に走りこんだタイトエンド(TE)藤本遼へのパスが決まってタッチダウンで完結。2点コンバージョンは失敗となったが14‐8と6点差まで迫った。しかし、胎内のその後の攻撃をアサヒ飲料のディフェンスが阻んでこのスコアで逃げ切ることに成功した。