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【X1 Super】RB李卓がモメンタムを引き寄せるキックオフリターンTD オービックがエレコム神戸を退けセミファイナルへ

2023年11月19日(日) 23:19

【第3Qに96ヤードのキックオフリターンTDを決めたオービックシーガルズRB李卓  ©X LEAGUE】

X1 Superのライスボウルトーナメント(RBT)クオーターファイナル最終戦は19日、富士通スタジアム川崎でDivision A2位のオービックシーガルズとDivision B3位のエレコム神戸ファイニーズが対戦した。試合はエースランニングバック(RB)で主将の李卓のビッグプレーが飛び出したオービックが、エレコム神戸を17‐7で下してセミファイナルに駒を進めた。12月10日のセミファイナル(等々力陸上競技場)では富士通フロンティアーズと対戦する。この2チームによるセミファイナルはX1 Superが誕生した2019年以降では2年ぶり3度目となる。

昨年のリーグ戦では引き分けに終わった両者の戦いはロースコアの接戦となった。ともに固いディフェンスを持つチームだけにオフェンスが思うように得点を重ねられず、フィールドゴール失敗やターンオーバーのためにオフェンスがペースをつかめなかった。

【 エレコム神戸ファイニーズQBデイビッド・ピンデル(右) ©X LEAGUE】

そんな中でも着実にチャンスをものにして得点したのがオービックだった。最初のオフェンスドライブでキッカー(K)山﨑丈路のフィールドゴールで先制すると、第2クオーターにはクオーターバック(QB)タイラー・クルカからワイドレシーバー(WR)西村有斗への9ヤードスコアリングパスで10‐0として前半を折り返した。

試合が大きく動いたのは第3クオーターだ。オービックのフィールドゴール失敗で自陣33ヤードからのオフェンスとなったエレコム神戸は、QBデイビッド・ピンデルのパスとランが冴えて着実にゲインを重ね、ゴール前8ヤードでファーストダウンを迎える。後退するプレーやパス失敗などがあって第4ダウン5ヤードとなったところでエレコム神戸はフィールドゴールではなく、プレーを選択。ピンデルが一度はディフェンダーにつかまりそうになりながらも大きく後方に展開してタックルを回避すると、ディフェンスのほころびを見つけて一気に加速してエンドゾーンに突入した。

【インターセプトを記録してチームメートから祝福されるオービックDB小椋拓海(中央)  ©X LEAGUE】

この劇的なタッチダウンランで一気にモメンタムはエレコム神戸に引き寄せられたかのように見えた。しかし、その直後に李が96ヤードのキックオフリターンタッチダウンを成功させる。エースRBによるビッグプレーはモメンタムを強引に引き戻すには十分なインパクトがあった。再び10点差をつけられたエレコム神戸はその後得点機を作ることができず、2年連続のセミファイナル出場の望みが断たれた。

オービックはディフェンスライン(DL)板敷勁至が2QBサックの活躍。この2プレーでエレコム神戸に計20ヤードのロスをさせ、勝利に貢献した。