富士通の山本HC、RBTクオーターファイナルの東京ガス戦は「自滅に近かった」
2023年12月05日(火) 14:00
「自滅に近かったです」。
富士通フロンティアーズの山本洋ヘッドコーチは、東京ガスクリエイターズとのライスボウルトーナメント(RBT)クオーターファイナルを振り返った。
この日の富士通は、“らしくない”プレーが目立った。クオーターバック(QB)高木翼、ランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンの主力2人を欠いたチームは、今季初めてファーストドライブを得点に結びつけることができず、先制点を許したのも初めてだった。先制フィールドゴールを許したのは、パントからスナップミスしたことが原因だった。
前半を7対3で折り返した富士通は、いつもなら後半にアジャストして最終的には得点差をつける横綱相撲を見せていた。しかし、東京ガス戦の後半ではファンブルで攻撃権を手放してしまうなど、追加点はフィールドゴール1本による3点のみだった。
富士通の山本HCは、「東京ガスは若い選手が多くて、厳しい試合を乗り越えられたチーム。実際に試合をしてみてチーム力があると思いました。しっかり準備されている」と相手を称える一方で、「オフェンスが良いフィールドポジションでボールをもらった時にスコアしきれなかったところがこういう結果につながった」と自軍の攻撃陣には苦言を呈した。
高木の代わりに先発出場したQB野沢研は、パス19回中14回成功、157ヤードと数字だけ見ればまずまずだが、指揮官の目には「パスできっちりリードにデリバリーできなかった」と映る。
また、RB香川将成は17回のキャリーで95ヤード、1タッチダウンと活躍した。しかし、山本HCは「穴が空いた時に見過ぎて足を止めてしまったので、スピードで抜けていればもう2~3ヤード走れていた部分があった。ファンブルは痛かった。でも、それも実力」と、3年目のランナーがまだ力不足でさらなる成長を促した。
昨シーズンはローテーションメンバーが出た時に失速する展開だった富士通だが、今季はその課題を克服していた。しかし、東京ガス戦では控え選手とスタメンの差が再び浮き彫りになってしまった。山本HCは「自分たちがうまくいっていない時に、選手によって温度差がある。周りの誰かがやってくれると思っている」と感じている。
それでも指揮官は、白星をもぎ取った選手たちに一定の評価を与えていた。
「今できることはやれたと思う。試合前に、まず勝つことを最優先と言った。1点でもいいから勝ち切ることにフォーカスを当ててやっていこうということだったので、勝ち切れたという結果は良かった」。
ローテーションメンバーが苦しい経験を糧にして一回り成長すれば、王者の強さは盤石のものになるだろう。