【X1Super】守備が作ったチャンスを得点に結びつけパナソニックが完封勝利
2019年10月07日(月) 09:282019秋季リーグ戦X1Super第4節が5日、神戸市立王子スタジアムで行われた。これまで2勝1敗のパナソニックインパルスと1勝2敗の東京ガスクリエイターズの対戦は、守備が獲得した好ポジションを攻撃が活かして得点を重ねたパナソニックが、27-0の完封で勝利を飾った。
パナソニックは、攻撃の第1シリーズを敵陣37ヤードまで進めるがここまで。
その直後、東京ガスもRBアンドレ・ホワイト(#27)の連続ランで敵陣11ヤードまで進攻。ここでQBイカイカ・ウーズィー(#6)がタッチダウンを狙ったパスを、パナソニックDB秋山雅洋(#3)がエンドゾーン内でインターセプトして先制点を防いだ。
攻撃権を獲得したパナソニックは、まっすぐ縦に駆けあがるWR頓花達也(#15)にQBロウレンス・アンソニー(#18)が45ヤードのロングパスを一発で通し、敵陣34ヤードに。
RBミッチェル・ビクター・ジャモー(#5)のランでダウンを更新すると、QBロウレンスから右サイドを走るWR木下統之(#22)への16ヤードタッチダウンパスがヒット。7-0と先制する。
東京ガスも反撃。QBイカイカのパスを軸に前進。クォータータイムを挟んでWR岩越大地(#9)へのパスで敵陣21ヤードまで迫るが、パナソニックの主将DLモトウ・ディビット(#17)が、東京ガスRBアンドレのファンブルしたボールをリカバーして攻撃を断ち切る。
さらにその後の東京ガスの攻撃で、再びファンブルボールをパナソニックDL梶原誠人(#98)がリカバーして攻撃権を獲得。
このチャンスにRBミッチェルがチェンジオブペースの走りで東京ガスディフェンス陣を跳ね除けて29ヤード前進。再びボールを持ったRBミッチェルが7ヤードを走りきりタッチダウン。14-0と得点を重ねる。
後半、なんとか得点したい東京ガスは、パナソニックのRBミッチェルがファンブルしたボールをDB森上衛(#33)がリカバー。敵陣39ヤードから攻撃のチャンスを手に入れる。
RBアンドレのランでダウンを更新してゴール前18ヤードまで攻め込むものの、パナソニック守備陣に前進を妨げられる。4thダウンから36ヤードフィールゴールをK関根佑(#19)が狙うが、惜しくも右にはずれ得点できない。
第4クォーターには、パナソニックはファンブルしたボールを、東京ガスの主将DB松倉健雄(#11)にリカバーされ攻撃権を失うが、直後にDB秋山がパスインターセプトして攻撃権を奪い返す。
その後、パナソニックはRB藤本拓弥(#26)が豪快な走りで7ヤードを走りタッチダウン。20-0と試合の大勢を決めた。
試合残り時間1分41秒には、交代出場したQB石内卓也(#8)からWR木下への31ヤードタッチダウンパスが決まって27-0。パナソニックが完封で3勝目をあげた。
パナソニックの荒木延祥監督は「何かひとつかみ合わなかった。悪い流れを取り返せなかった。確かに勝負所のレッドゾーンでディフェンスが止めきったことは評価するが、そこまでずるずる持っていかれすぎ。いいプレーが出来るチームだけに、集中力を切らして1プレー1プレーをおろそかにしてはダメ。油断している証拠。気持ちがまったく入っていない。なんとなく勝てるというようなチームにしたくない」と、厳しい表情だ。
「自分をコントロールしないと。次に対戦するオービックは1プレーにかける情熱が凄い。全身全霊をかけたプレーをしてくる。心身ともに気持ちを入れ替えていく。タフな試合になるが全力で戦う」と、この試合での反省をオービック戦の糧にする。
一方、敗れた東京ガスの板井征人ヘッドコーチは「パナソニックは攻守ともに複雑なプレーはなく、スカウティング通りのシンプルなプレーだった。それで最初はゲームになっていた。OLはがんばっていたが、QBが我慢できないとかWRが勝負弱かったとかの問題点があった」と、試合を振り返る。
「その中で日本代表クラスを擁するパナソニックとの大きな差はないと守備ラインは思ったはず。これが自信につながれば。これからも地道にチーム力を向上させていきたい」と、後半戦に向けて新たな決意をしていた。
Text 福武金二
Photo エムアイプランニング