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エレコム神戸K谷川堅斗の53ヤードFG成功にみる成長の跡

2024年10月17日(木) 18:00

【第1節のSEKISUI戦でトライフォーポイントのキックを成功させるエレコム神戸ファイニーズK谷川堅斗  ©X LEAGUE】

13日にMKタクシーフィールドエキスポで行われたX1 Super第4節に、ともに1勝2敗の成績で臨んだエレコム神戸ファイニーズとOrientalBioシルバースター。ともにライスボウルトーナメント(RBT)出場権を勝ち取るために、負けられない試合だった。結果は全クオーターに得点を重ねたエレコム神戸が37‐14と大差をつけて勝利し、RBTの出場権獲得に大きく前進した。

エレコム神戸の時本昌樹ヘッドコーチ(HC)は「クオーターバック(QB)デイビット・ピンデルが自らのランで2本、そしてパスで1本のタッチダウンを決めてくれたのは本来の力。しかし、デザインされた通りのプレーではなく崩れたプレーから、というのが多かった。またディフェンスもサック、タックルのミスが多く上位チームと戦うためには課題がある。これを失くしていかないといけない」と、勝利にも厳しい評価を下した。

その中での収穫については「2番手の選手たちが頑張っていた。彼らが自信をつけてくれたのが大きい。またキッカー(K)谷川堅斗は53ヤードを含め3本のフィールドゴールをきっちり決めてくれたことも大きい。彼のキックは確実性と距離を持っている」と目を細めた。

谷川は前週に行われたSEKISUIチャレンジャーズ戦(延期になった第1節の代替日開催)を振り返って「最後のタッチダウン後のトライフォーポイントを僕がミスったことがSEKISUIに負けた理由。これまで(トライフォーポイントの失敗は)なかった。フィールドゴールとトライフォーポイントはほぼ全て決めていました。今思えば、自信過剰で天狗になっていたんでしょうね。深く反省しました」と言う。

【SEKISUI戦で第2Q最後のプレーのFGはブロックされる ©X LEAGUE】

関西大学時代もKとP(パンター)を兼務していた。そして3、4年時と2年連続で関西学生ベストパンターに選出された実力を持つ。

「学生時代のフィールドゴールレンジ(成功の可能性が高い距離)は40ヤード前後くらい。社会人になって50ヤードを越えるフィールドゴールが成功するようになりました。最長は練習でのものですけれど57ヤードです」。

13日の試合で53ヤードのキックを敢行すると言われて「決めるしかない、と集中しました。実際にフィールドに立つとゴールが近く感じた。決まった瞬間は思わずガッツポーズしたほど嬉しかったです」と、SEKISUI戦の悔しさを吹き飛ばした。

「これからは成功率の向上と、さらに確実性を高めて、チームの勝利に貢献したい」と語り、残り2試合のリーグ戦を連勝し、RBT出場権をキック力で掴み取る意気込みを見せた。