ニュース

佐伯眞太郎から小林真大へ 受け継がれるパナソニック伝統的な武器のキッキング

2024年10月18日(金) 14:00

【富士フイルム海老名戦第3Qに社会人として初のFGを蹴るパナソニック インパルスK/P小林真大  ©X LEAGUE】

パナソニック インパルスは第4節で、初顔合わせとなった富士フイルム海老名Minerva AFCを55‐0で破り、開幕から4連勝を果たした。

「今日はスペシャルチームのカバー系がよいフィールドポジションを作ってくれたと思うし、これができれば崩れないので(これからも)強固なものにしていきたい」と高山直也ヘッドコーチが試合後に語ったように、パナソニックの伝統ともいえる武器はキッキングチームだ。長年、佐伯栄太と佐伯眞太郎兄弟がパンターとキッカーの役目を担ってきたが、3年前に小林真大が加入し、今季から佐伯(眞)と小林の2人でパナソニックの伝統を継承することとなった。

高山HCは「プレースキックは眞太郎、パントは小林に任せており、(タッチダウン)4本差が付けばプレースキックも小林に経験させるプランだった」と明かしたが、その言葉の通りに小林は後半にキックオフとトライフォーポイント、また社会人になって初となるフィールドゴールも務め、26ヤードのキックで3点を加点した。

小林は前半に2度のパントの機会があったが、富士フイルム海老名に自陣6ヤードと2ヤードからのオフェンス開始を強いるキックで、しっかりと陣地を挽回した。この結果に十分満足しているのかと思われウェイト面でもトレーナーとメニューを見直してフォームも変化するなど前進はしている。今後はもっと試合に出る機会を増やして課題を見つけ、さらに成長したい」と小林は誓う。

【タッチダウン後のキックオフを蹴るパナソニックK/P佐伯眞太郎  ©X LEAGUE】

一方、試合開始早々に52ヤードのフィールドゴールを難なく決めた佐伯(眞)。「今シーズンは序盤につまずいていたので、今日はきっちり決めておきたかった。チームも第1Qはもたついたので、チームとしても個人的にも(フィールドゴール成功は)大きかった」と佐伯(眞)は言う。11年目のシーズンを迎えて佐伯(眞)は、これまで学んできたこと全部を小林に残したいと思うような年齢になった。今自分が任されている役割も、「実力的には大差なく、経験値だけで起用されている」と話す。
「小林には、僕がポジションを譲るのではなく、僕を越えて奪ってほしいと思っています」

兄が弟の成長を見守るような温かい指導で、日本一のキッカー、パンターを二人で目指す。