【Road to Rice Bowl 78】X1 Superは残り2節 第5節でRBT進出を決めるのは?
2024年10月21日(月) 18:30X1 Superは今週末に第5節を迎え、各チームともレギュラーシーズンゲームは余すところ2試合となった。第4節終了時点で、総合順位の上位8チームに与えられるプレーオフ「ライスボウルトーナメント(RBT)」への出場権を手にしているのは4戦全勝の富士通フロンティアーズとパナソニック インパルスだ。第5節はRBT出場チームが一気に増える可能性がある。
第5節は3位のオービックシーガルズから7位のエレコム神戸ファイニーズまでの5チームは、勝てばRBT出場が決まる状況だ。オービックから6位の東京ガスクリエイターズまでは勝てば勝ち点が10点以上となり、現在9位のOrientalBioシルバースター(勝ち点3)が残り試合にすべて勝っても勝ち点で及ばないためだ(注:オービックとOrientalBioは第5節で対戦するため、オービックが勝ち点10点以上で、かつOrientalBioの勝ち点が9になることは起こりえない)。7位のエレコム神戸ファイニーズとOrientalBioが勝ち点9で並ぶ可能性は残されているが、第4節の直接対決で勝っているエレコム神戸がタイブレークで有利になってRBT出場となる。
第5節の初戦となるオービック対OrientalBioの一戦(26日10:30キックオフ、富士通スタジアム川崎)はOrientalBioにとってはRBT出場への望みをつなぐ重要なものとなる。負ければその時点でRBT出場枠8つのうち7つが埋まってしまい、自力でのプレーオフ進出が消滅するからだ(この場合、OrientalBioがRBT出場権を手にするには、IBM BIG BLUEが残り2試合に負け、かつOrientalBioが得失点差でIBMを上回ることが条件となる)。ダリウス・サンプル、安藤和馬、柴崎哲平の3人にのクオーターバック(QB)からワイドレシーバー(WR)デビン・フェルプスにパスを回して勝機を見出したい。
オービックは第3節でIBMに敗れたが、攻守ともに安定している。前節のPLEIADES福岡では3回のターンオーバーで得たポゼッションを10得点に結び付けており、試合巧者ぶりも健在だ。勝ち点3を獲得して上位4位以内をキープしたい。
同日に富士通スタジアム川崎で行われる東京ガス対パナソニックの顔合わせ(13:30キックオフ)も注目だ。東京ガスはここまで2勝1敗1分けで、虎視眈々と上位進出を狙う。QBジャレット・エバンスはパスだけでなく、ランでも距離を稼ぐことができ、ランニングバック(RB)星野凌太朗もエースバックとして定着した。ディフェンスライン(DL)マット・マクレランのパスラッシュも強力だ。
すでにRBT進出を決めているパナソニックだが、遠征試合ということもあり、今季の台風の目である東京ガスは要警戒だ。昨年は第2節に同じく川崎への遠征試合で対戦し、インターセプトリターンやパントブロックからのリターンでタッチダウンを許し、苦戦した。オフェンスでは好調のWR桑田理介を中心にパスを組み立てたい。ディフェンスはラインバッカー(LB)ジャボリー・ウィリアムスのパスラッシュでいかにエバンスにプレッシャーを与えるか。このマッチアップは見ものだ。
SEKISUIが富士通をMKタクシーフィールドエキスポに迎え撃つ一戦(27日15:00キックオフ)は華麗なパッシングアタックが見られそうだ。QBギャレット・サフロンから現在レシービング距離1位のWRブギー・ナイト、同9位の阿部拓朗、亀山暉に展開するパスがSEKISUIオフェンスの武器だ。
一方の富士通もQB高木翼からWRサマジー・グラントへのホットラインでビッグプレーを生み出す。坂本アントニーマウネディや木村和喜、神優成らの台頭も目覚ましい。地上戦では2年連続XリーグMVPのRBトラショーン・ニクソンがディフェンダーをなぎ倒すパワーランで席巻する。フットボールに魅力のひとつであるビッグプレーの応酬が期待できる好カードだ。