【Road to Rice Bowl 78】RBTセミファイナルから1クオーターが15分制に 大橋誠氏に聞く「15分クオーターの戦い方」
2024年12月06日(金) 18:00ライスボウルトーナメント(RBT)はセミファイナルから1クオーター15分制で試合を行う。Xリーグのレギュラーシーズンゲームは1クオーターが12分制だから、クオーターにつき正味3分、試合全体では12分長くなる。レギュラーシーズンにおける1クオーター相当分の試合時間が追加される計算だ。
当然、選手にはスタミナの維持が要求されるし、試合中で行うプレー数も増える。12分クオーターとは戦い方の上でどのような違いがあるのか。そして、今季から採用されている第2、4クオーターの残り2分におけるタイムアウトはどのように影響するのだろうか。かつてオービックシーガルズのヘッドコーチ(HC)としてチームを6度の日本一に導き、現在中京大学でスポーツブランディングに関わる一方でアメリカンフットボール部のHCを務める大橋誠氏に15分クオーターの攻略法を聞いた。
「まず、プレー数は12分クオーター制でだいたい120プレーくらいだが、(15分クオーターでは)140〜150プレーくらいになる」と大橋氏は指摘する。当然、選手の負担は大きくなる。選手のスタミナについて大橋氏は次のように分析する。
「心肺能力もそうだが、脚に溜まる乳酸分解の能力が効いてくる。『足が止まる』というやつをいかに避けるか。下腿の毛細血管網が発達している方が有利だが、これは一朝一夕にはいかないので体づくりをする時期にいかに取り組んできたかの差がでる。また、コンタクト数が増えるのでコンタクトタフネスも重要になる」
レギュラーシーズンよりも長い時間を戦う選手のスタミナはどのように蓄えていくのか。大橋氏は具体的な準備方法をあげる。
「4クオーターを戦い切るためにフィジカル的にはHIIT(編注:「High Intensity Interval Training」の略。高負荷の運動と休憩を交互に繰り返すトレーニング方法)など短時間で心拍数負荷かけるようなトレーニングを意図的に入れたりする。また、ノーハドルでのスクリメージで心拍数あげた状態でのコンタクト練習などもやる」という。
【オービックシーガルズのHCとして戦況を見つめる大橋誠氏(2022年秋季リーグ戦) ©X LEAGUE】
試合時間の長期化は戦術にも違いをもたらす。チームとしてはどのような戦術を用意し、準備するのだろうか。
「各クオーターごとに1シリーズ見当が増えるので、『様子見』のシリーズを使える部分はある。その一方で、逃げ切りになった場合のグラウンドアタック(ランプレー)のバリエーションを用意する必要がある。プレーバリエーションの追加、ネタ切れにならないための準備が主になる」
今年からXリーグでは、第2、第4クオーターの残り2分時に「残り2分を宣告するタイムアウト」を採用している。NFLでは「ツーミニッツウォーニング」という名称でおなじみのタイムアウトだが、Xリーグにおける15分制の試合でこのタイムアウトがとられるのはRBTセミファイナルが初めてのケースとなる。このタイムアウトは15分クオーターを戦う上でどのような影響があるのか。
「ツーミニッツ時のクロックストップ直前に1プレー入れ込むのか、(時間を)流すのかを頭に入れてプレーを回す必要がある。オフェンスとしては、追加のタイムアウトになるので、キャッチアップ(追い上げ)時にはクロックストップを考えないプレーコールができることを有効に活用できる。留意すべきポイントをリマインドする時間にも使うことができる」と大橋氏は言う。
最後に、15分クオーターが有利に働くチームというのはあるのだろうか。あるとすればどのようなチームなのかを聞いてみた。
「コンタクトが強く、その耐性も高いチームは有利だと思う。基本的には、相手が戸惑っているうちに逃げ切りのようなゲームはしにくくなるので、アップセットは起きにくくなると感じている」
【大橋誠氏プロフィール】
【中京大の学生を指導する大橋誠氏 ©中京大学アメリカンフットボール部】
1965年6月9日生。59歳。東京都立西高でアメリカンフットボールを始め、早稲田大学では4年時に副将を務める。1989年にリクルートに入社し、リクルートシーガルズ(現オービックシーガルズ)で選手、コーチとして活躍した後に2000年にヘッドコーチに就任。2010年から2013年シーズンにかけて日本選手権ライスボウルで4連覇を達成するなど、シーガルズを計6度日本一に導いた。シニア世界選手権やU19世界選手権の日本代表コーチも歴任。現在は中京大学でスポーツブランディングに関わりつつ、アメリカンフットボール部のHCを務めている。
【2024年度ライスボウルトーナメントセミファイナル実施要項】
■試合形式:1クオーター 15 分の 4 クオーター制でハーフタイムは 15 分間
第4クオーター終了時に同点の場合はタイブレークシステムで勝者を決める。
勝利チームはアメリカンフットボール日本選手権第78 回ライスボウル by GA technologies(2025 年1 月 3 日 @東京ドーム ) に出場する。
■対戦カード:
◆ 12 月 14 日(土) 15:00 キックオフ(13:30開場) @ヤンマースタジアム長居(大阪市)
パナソニック インパルス (バックスタンド側 ) 対オービックシーガルズ(メインスタンド側 )
◆ 12 月 15日(日) 15:00 キックオフ(14:00開場) @Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu(等々力陸上競技場)(川崎市)
富士通フロンティアーズ(メインスタンド側)対SEKISUIチャレンジャーズ(バックスタンド側 )
■チケット情報:全席自由席 一般:前売2,500円 当日券Web販売3,000円 当日券紙チケット3,300円
大学生:前売1,250円 当日券Web販売1,500円 当日券紙チケット1,650円
高校生以下:無料
※チケットは X リーグチケット( https://xleague.tstar.jp/)でのご購入が便利です。当日券は試合会場でも販売いたします。
■配信:X リーグ TV on アメフトライブ by rtv(https://live.amefootlive.jp/)で有料ライブ配信および見逃し配信