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2026年から始まる新リーグ「X Premier」とは?

2025年08月04日(月) 21:49

2026年、Xリーグは新たなフェーズへと移行する。Xリーグは4日に新体制発表を行い、2026年からスタートする新リーグ構想を発表した。発足30周年を迎える2025年を区切りに、社会人アメリカンフットボール界は「本気の挑戦」を掲げ、2050年を見据えたリーグビジョンを策定。その中心となるのが、2026年より始動する「X Premier(エックス プレミア)」を頂点とした新リーグ構想だ。

この新リーグ構想は、2022年に制定されたXリーグのパーパス──「一流の社会人が世界トップレベルの舞台で戦い、子どもたちの憧れとなる存在であり続ける」──を実現するための道筋として位置づけられる。そこには、競技レベルの向上はもちろん、地域・企業・大学との絆、観戦体験の強化、ビジネスと競技の両立といった多角的な価値創造が織り込まれている。

構想は3つのフェーズに分かれる。2026年から2030年にかけてのPhase 1では、ライセンス制によるX Premier設立が最大のトピックだ。ライセンス申請の通った11チームが興行価値、競技水準、育成環境、地域連携の4要素を満たし、ビジネスとして自立可能な体制を整えていく。キッズ・ジュニア世代の育成を義務づけることにより、裾野の拡大にも注力。加えて、社会人選手としてのキャリア支援やクロスオーバーアスリートの発掘も進められる。

新リーグは年間を通じたシーズン制を採用し、現段階では5月末に開幕を予定。11チームによる総当たり戦と決勝トーナメントで年間王者を決定する。ホームタウン開催や大規模スタジアムでの中央開催など、興行面での実験的な取り組みも特徴だ。これにより、アメリカンフットボールを「秋冬の風物詩」から「年間で楽しめるスポーツ」へと転換させる狙いがある。

Phase 2(2030〜2040)では、全国の大学や高校、小中学生への普及拡大を通じて、競技基盤のさらなる整備を進める。最終段階であるPhase 3(2040〜2050)では、アメリカンフットボールを“人気スポーツ”として社会的に定着させると同時に、NFL選手の輩出やアメフト出身経営者・起業家の育成といった、競技を超えたインパクトをも視野に入れる。

この長期ビジョンの根底にあるのは、アメリカンフットボールを通じた社会課題の解決と、イノベーションの創出だ。企業スポーツ型、地域共生型、クラブチーム型といった多様なチームモデルが共存しながら、ビジネス、教育、行政との連携によって新たな価値を創出する“世界一イノベーティブな競技コミュニティ”を目指す。

2026年のX Premier参加予定チームには、富士通フロンティアーズやパナソニック インパルス、オービックシーガルズなど、X1 Superの強豪が名を連ねる。“本気の挑戦”は始まったばかりだ。

X Premier参加予定の11チーム

  • IBM BIG BLUE
  • エレコム神戸ファイニーズ
  • オービックシーガルズ
  • オール三菱ライオンズ
  • OrientalBioシルバースター
  • SEKISUIチャレンジャーズ
  • 東京ガスクリエイターズ
  • ノジマ相模原ライズ
  • パナソニック インパルス
  • 富士通フロンティアーズ
  • 富士フイルム海老名Minerva AFC

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