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X1 Superは最終節へ RBT出場権と総合順位を懸けたファイナルバトル

2025年11月06日(木) 18:00

【今季リーグ最多18TDパスを決めているオービックQBピアース・ホリー  ©X LEAGUE】

X1 Superの第6節は11月8日(土)と9日(日)に各所で計6試合が行われ、これによってレギュラーシーズンが完結して全12チームの総合順位が決定する。総合順位の上位8チームが駒を進めるプレーオフ・ライスボウルトーナメント(RBT)にはすでに6チームが出場を決めており、残るは2枠。最終節はこの2枠と最終順位を決めるうえでいずれも目の離せない試合だ。

RBT出場を決めているのは第5節終了時点の暫定総合順位の1~6位で、順にパナソニック インパルス、オービックシーガルズ、ノジマ相模原ライズ、富士通フロンティアーズ、SEKISUIチャレンジャーズ、東京ガスクリエイターズだ。そして、残る2枚の切符を争うのがエレコム神戸ファイニーズ、IBM BIG BLUE、富士フイルム海老名Minerva AFC、オール三菱ライオンズの4チームである。この4チームは勝ち点4または3でほぼ横並びなだけでなく、最終節では直接対決を迎える。いずれも最終戦に勝てばRBT出場が決定、負ければシーズンエンドを迎える。引き分けの場合は他試合の結果次第で明暗が分かれるという状況だ。

暫定6位のエレコム神戸は同10位のオール三菱と対戦する。走力のあるQBデイビッド・ピンデルとリーディングレシーバーのWR内田大喜を擁するエレコム神戸のオフェンスと、DBを中心に守備の堅いオール三菱のマッチアップが見ものだ。エレコム神戸は勝つか引き分けでRBTが決まる。オール三菱は勝つことが必須だ。

RBT枠を争うもうひとつの戦いはIBM(8位)対富士フイルム海老名(9位)だ。RBTの常連であり、2021年と2023年にはセミファイナルに進出したIBMに対し、富士フイルム海老名は今季X1 Super挑戦2年目で初白星をあげた。過去の実績ではIBMに分があるが、昨年の対戦は引き分け。昨年の決着戦に勝った方がRBT出場となる。

すでにRBT出場を決めているチームも、ひとつでも総合順位を上げるための戦いが続く。上位4チームに入ればRBT1回戦に相当するクオーターファイナルで遠征を回避できるし、順位が高いほど順位の低い相手と対戦できるからだ。

注目の対戦はオービック(5勝0敗)対ノジマ相模原(4勝1分け)戦だ。第6節で唯一の無敗対決で、勝てば総合1位でレギュラーシーズンを終えるチャンスが生まれる。暫定2位のオービックはQBピアース・ホリーがタッチダウンを量産中で、高い得点力を持つ。一方のノジマ相模原(4位)はバランスアタックで対抗する。RB吉澤祥のラン、QBカート・パランデックとWRテイ・カニンガムによるロングパスは強力だ。点の取り合いになればオービック、時間のコントロールによって接戦に持ち込めばノジマ相模原が有利か。

【ランアフターキャッチで独走するノジマ相模原WRテイ・カニンガム  ©X LEAGUE】

富士通(暫定5位)対SEKISUI(暫定4位)は昨年のセミファイナルのリマッチだ。富士通は第2節でノジマ相模原に苦杯をなめたが、その後は危なげなく白星を重ねている。SEKISUIは昨年に続き、QBギャレット・サフロンとWRブギー・ナイトの空中戦が頼り。勝った方が総合順位トップ4入りを確実とする。

【ディフェンダーと競り合いながらボールを追うSEKISUI WRブギー・ナイト(中央)  ©X LEAGUE】

暫定1位のパナソニックは同6位東京ガスと対戦する。こちらは好調なDLに注目だ。パナソニックのDL有村雄也は2つのインターセプトを記録し、インターセプトとファンブルでそれぞれひとつずつリターンタッチダウンも決めている。対する東京ガスのDL吉田郁はリーグのサックリーダー(5サック)だ。パナソニックは得失点差でもトップの100をマークしており、2位のオービックに11点差をつけている。直接対決のない2チーム間の総得失点差では、1試合につき最大20点差までしかカウントされないから、パナソニックが東京ガスに10点以上の点差をつけて勝利した場合はオービック対ノジマ相模原(得失点差57=4位)戦の結果にかかわらず、総合1位が確定する。

【2つのリターンTDを決めているパナソニックDL有村雄也  ©X LEAGUE】

OrientalBioシルバースターとハカタネクスト福岡SUNSはいまだ今季の勝ち星がなく、RBTの望みも絶たれているが、最終戦に勝ってシーズンを締めくくりたい。