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【ヒーローインタビューをもう一度】日本社会人選手権歴代MVPからのメッセージ②中村多聞さん

2019年12月11日水 11:00


中村多聞(2000年大会MVP)
アサヒ飲料チャレンジャーズRB#27/現ノジマ相模原ライズコーチ

大阪経済法科大学出身。河川敷、大学3部リーグからNFLまで、全てのレベルでプレーした日本で唯一の選手。三武ペガサス、サンスターファイニーズを経て、1997年、NFLヨーロッパのトライアウトに合格。日本人初のRBとしてドイツのライン・ファイヤーに所属し、1998年シーズンにNFLヨーロッパ優勝を経験。同年NFLグリーンベイ・パッカーズのキャンプに召集される。帰国後は、アサヒ飲料チャレンジャーズのエースRBとして2000年、2001年の日本社会人選手権連覇に貢献。2000年東京スーパーボウルでは、27回155ヤードを走りMVPに輝いた。


①日本社会人選手権の思い出
社会人選手権(当時は東京スーパーボウル)出場とその舞台での活躍は、甲子園ボウルを射程圏内に入れることすらほぼ不可能な関西3部リーグの大学に所属していた私にとって、何がなんでも絶対に叶えたい目標でした。何万人もの観客が私のプレーを観て歓喜し、勝利の後には大勢のメディアやカメラのフラッシュに囲まれ、笑顔のファンやチームメイトらと記念撮影するシーンをイメージして毎日を過ごしていたことを思い出します。

紆余曲折ありながら社会人になって9年目、移籍を繰り返し3チーム目のアサヒ飲料チャレンジャーズで素晴らしいチームメイトに巡り合い、その目標を達成することができました。自分の中では大学を出て社会人選手になると決めた時からこの目標は一切ブレず、とにかく「社会人選手権」が生活の中でダントツの最重要項目でした。

最初に入団した東京の社会人チーム「三武ペガサス」から移籍する時、「トップを狙えるチームで自分の夢を叶えたいので移籍させてください。」とお願いしたら「わかった。それならば社会人選手権に出て絶対に勝てよ。そしてその試合でしっかり活躍する事を約束するなら許可する」と旅立たせてもらいました。

そこから6年後に目標を達成。あの時に約束した夢が叶ったのです。スタンドにはかつての仲間や先輩たちが「魅せろ!ペガサス魂!」という大きな横断幕を用意してくださり応援してもらいました。

審判が試合終了を告げ東京ドームが歓声に包まれる中、私はその横断幕に向かって走り仲間に挨拶しに行きました。「よく頑張った!ずっとお前を信じていたぞ!本当によくやった!」と涙を流して喜んでくださいました。もう20年ほど前の事ですがこの時のことを思い出すと今でも涙が浮かんできます。

②アメリカンフットボールの魅力について
私のようなチームプレーなど到底出来そうに無いワガママで自分勝手な人間にも、フットボールは居場所を用意してくれました。得手不得手による適材適所があり、私を指導してくれる人、叱ってくれる人、背中を押してくれる人、助けてくれる人、優しく諭してくれる人、話を聞いてくれる人、信じてくれる人、といったありとあらゆる人が周りに存在し、自分が本気であればあるほど周りもそれに応じて本気度を高めてくれました。

私にとってフットボールが人生の全てで何もかもが本気であったがために、家族をはじめ真剣に応援してくれる人たちがいたのだと思います。やり残したことはいくつもありますがフットボールに人生を全て費やしたことに微塵の後悔もありません。

海外のプロにもなれましたし、経営する飲食店もフットボールで知り合った方々のサポートでどうにか続けてこられているおかげで、私は今も甲子園ボウルや社会人選手権を目指すチームでランニングバック専門のコーチとして、非常に充実した日々を過ごさせていただいております。

③ファンの皆様、選手へのメッセージ
無名の3部リーグ出身者でも、目標に向かって正しく真剣に取り組み続ければ、いつかは運が巡ってきて素晴らしい体験をすることができるのです。当時の私のように社会人選手権に向けて頑張っている選手の皆さんには、決してあきらめずに頑張ってもらいたいと思います。

今回出場する両チームはハードなリーグ戦を勝ち抜いてきたとても魅力的な戦い方をするチームです。国内最高のホンモノ達がスリル満点の全力プレーで東京ドームを沸かせます。一瞬たりとも目を離すスキがありませんので、多くの期待を持ってご覧いただければと思います!

そしてその素晴らしいプレーを見た子供達が将来大きな夢を持ってフットボール選手になってくれたらどれだけ素晴らしいことでしょう。私も会場で熱く盛り上がっていると思います。

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