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江戸川学園取手高アメフト部創設の武居和彦さん(JAFA)「涙で歌った校歌に今でも熱くなる」
2020年07月31日(金) 19:44
ゲストスピーカーを招いて行われるオンラインQ&Aセッション「アメフトークスタンド」。7月29日のゲストは、江戸川学園取手高校アメリカンフットボール部創設者で現日本アメリカンフットボール協会事務局の武居和彦さん。
中・高・大学とバレーボール一筋。アメリカンフットボールは未経験ながら、1982年に体育科教諭として赴任した江戸川学園取手高校にアメリカンフットボール部(当時は愛好会)を創設。防具や練習グラウンドもままならず、創部当初の練習場は利根川の土手だった。部員も少なく攻守兼任は当たり前。「スタミナ面には自信があった」が経験不足からデビュー戦で大敗すると、「ライバルを倒して校歌を歌う」を合言葉にチームは一体感を高めていった。
「どうせ自分なんて、と自尊心に乏しい生徒たちがフットボールに出会い、自分の居場所を見つけて自己肯定感が満たされると、とてつもない力を発揮する」。ライバル校のグラウンドで校歌を歌ったその時のことを思い出すと「今でも涙が出てきます」。
アメフトークスタンドに飛び入り参加の礒谷幸始さん(立命館大→元IBM)、廣澤達也さん(法政大→富士ゼロックス現役)ら歴代の教え子たちも熱血指導に「厳しい先生でした」と口を揃える。武居さんも「二人とも高校一年生の時からキャプテンシーがあった。廣澤には随分と手を焼いたけど(笑)」と当時を懐かしんだ。
教育者の立場から見たアメリカンフットボールの魅力は、「部員全員がサイドラインに並ぶところ。ベンチ外の部員がスタンドから応援する野球やサッカーとは得られる熱量や一体感が全く違う」。
「高校の部活動は一番素敵な時間です。少しでも多くの高校生が部活動でアメフトを選んでほしい」とメッセージを送って締めくくった。