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城ケ滝HC率いる新生ノジマ相模原が初戦で王者・富士通と激突【X1 Super第1節の見どころ】

2020年10月20日(火) 13:11

今年から城ケ滝一朗ヘッドコーチ(HC)が指揮を執るノジマ相模原ライズは10月24日(土)に開幕するX1Super秋季公式戦の初戦で、前人未到のJAPAN X BOWL5連覇を目指す富士通フロンティアーズと対戦する。

これまで9年にわたってノジマ相模原を率いた須永恭通氏に変わり、城ケ滝HC体制となったノジマ相模原は攻守のコーディネーターも入れ替わり、首脳陣が一新された。新戦力ではランニングバック(RB)デレク・アキラ・ウィリアムスが富士通から移籍しており、城ケ滝HCが「オフェンスはRBに優秀な人材が多い」と話すラン攻撃はオフェンスの大きな武器となる。

また、指揮官は今季の注目選手に主将の笠井英治を挙げており、笠井の率いるオフェンシブライン(OL)についても、「経験豊富な選手が多いので確実にゲインできるランプレーが魅力」とスクリメージでの攻防に信頼を寄せている。

外国人選手では今季から新たに加入したクオーターバック(QB)カート・パランデックが来日できていないが、NFLで練習生としての経験を持つディフェンシブバック(DB)リー・ハイタワーは合流済み。経験豊富なハイタワーが、昨年から大きな変動のない安定したメンバーを擁する守備陣に一貫性をもたらす。

一方、2014年に初めてXリーグ日本一に輝き、2016年から4年続けて王座に君臨する富士通は、12名の主力が昨シーズン限りで引退したものの、選手層の厚さはXリーグ随一だ。

特に、ランニングバック(RB)では2018年リーグ最優秀選手(MVP)のトラショーン・ニクソンがケガから復帰しており、昨シーズンのJAPAN X BOWLでMVPに輝いたサマジー・グラントとともに生み出す地上攻撃は、他チームにとって脅威に違いない。

ニクソン同様に、昨季は負傷によりプレーできなかったクオーターバック(QB)マイケル・バードソン(#3)もフィールドに戻ってくる。そのバードソンがケガに見舞われた後、JAPAN X BOWLセミファイナルからチームをけん引し、第73回ライスボウルでMVPを受賞した高木翼が存在感を増していることから、司令塔にも他チームがうらやむほどの人材をそろえる。

そんなタレント集団を指揮するのが2年目を迎える山本洋HCだ。今シーズンのチームのセールスポイントとして、「ニクソンとバードソンの復帰」を挙げ、「個々の力だけでなく、攻撃の幅が広がっており、ディフェンスがより絞りにくくなった」とラン、パスともに自信を見せる。加えて、「選手の意識がさらに向上し、昨年以上に全体的なチーム力の底上げに成功」したとも明かしている。

昨季の第3節でノジマ相模原と富士通が顔を合わせた一戦は、富士通が49対19で圧勝したが、布陣も体制も変化が加わって挑む2020年の初戦は、富士通が王者の貫禄を見せつけるのか、それとも、今年の目標を「日本一」と掲げるノジマ相模原が城ケ滝HCの初陣を勝利で飾るのか、目が離せない一戦だ。